1998 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ計測と触覚機能を有するCNC塑性加工機による知能化メタルフロー制御成形
Project/Area Number |
09650134
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
北澤 君義 信州大学, 工学部, 助教授 (90143825)
|
Keywords | 知能インクリメンタル成形 / 薄板成形 / 張出し成形 / レーザー / 多品種少量生産 / 工具パススケジュール / メタルフロー制御 / 高精度成形 |
Research Abstract |
本研究では,手指の運動と触覚機能ならびにレーザ変位計測機能を有する新しい塑性加工機(知能化CNCインクリメンタル成形機)を開発し,この加工機による知能化メタルフロー制御技術の確立をその目的とした.前年度は,触覚とレーザー計測により成形中の変形情報が把握可能な新しいコンピュータ制御成形機を開発するとともに,成形中の変形情報をもとに変形状態を予測しながら,目的とするメタルフローモード(具体的には目的とするシェル形状)が得られるように工具パススケジュールを自動的に決定する学習アルゴリズムを開発した.今年度は,前年度の成果をふまえ,薄板を様々な形状のシェルに張出し成形し,その際に計測された変形情報をもとにメタルフロー挙動を予測するプロセスを開発機に学習させるとともに,工具パススケジュールをオフラインおよびオンラインでニューラルネットワークを用いて自動的に決定する2種類のアルゴリズムを完成させた.そして,学習修了後の開発機を用いて薄板を異なる形状のシェルに成形し,メタルフローに起因した不整変形の抑止が可能になるのみならず,高度形状創成の観点から重要になる高精度の自在仕上げ成形が可能になることを初めて明らかにし,本手法によりメタルフロ一制御成形の知能化が可能になることを実証した.特に,スプリングバックの影響をも完全に考慮した工具パススケジュールの自動決定が可能になるという結果は,薄板塑性加工の高精度化を推進する上においても重要な指針を与える成果と考える.
|
-
[Publications] 北澤君義・守国栄時・西林保・山田正樹・小林直美: "レーザー計測機能搭載CNCインクリメンタル成形機の開発(薄板の知能化インクリメンタルフォーミング,第1報)" 第48回塑加連講演論文集. 123-124 (1997)
-
[Publications] 北澤君義・守国栄時: "レーザー計測情報をもとにした仕上げ成形アルゴリズム(薄板の知能化インクリメンタルフォーミング,第2報)" 第29回塑加春講演論文集. 487-488 (1998)
-
[Publications] 北澤君義・守国栄時: "形状修正アルゴリズムによる仕上げ成形(薄板の知能化インクリメンタルフォーミング,第3報)" 第49回塑加連講演論文集. 133-134 (1998)