1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650145
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
川名 武 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10275612)
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Keywords | 塑性変形 / 塑性接合 / 回転かしめ / セルフピアシング結合 / 有限案素法 / 非線形解析 / 仮想現実 / 計算力学 |
Research Abstract |
1. 本研究の目的;回転かしめ(rolling calk)およびセルフピアシング接合(self-piercing junction)の2種の接合方式を対象とし、加圧により金属が変形して接合に至る過程をバーチュアル化するすることを目的とする。解析は、非線形構造解析プログラムMARC(MARC Analysis社)を用いて有限要素法により行う。 2. 回転かしめ接合過程の解析; 2.1 解析モデルの作成;回転かしめは、自転・公転する円錐形工具を加圧して円筒軸を塑性変形させ、円筒軸と平板を接合させる。モデル化にあたって、円錐形工具は剛体とし、円筒軸は3次元変形体とした。また、プログラムの機能上、工具に自転・公転の両方を与えることはできないので、摩擦係数0で公転するものとした。 2.2 解析および結果;公転速度に比しこれに垂直方向の加工(変形)速度が極めて小さく、収束可能な解析条件の探索が困難であった。また、局部座標設定による任意方向の変形等の表示、加工後のスプリングバックの解析を可能にした。 3. セルフピアシング接合過程の解析; 3.1 解析モデルの作成;軸対称モデル(2次元解析)として処理しうるが変形量が大である。 3.2 解析および結果;回転かしめ接合過程の解析で蓄積された解析手法を発展させ、接合過程の解析が可能になった。しかし、変形量が一定量以上の領域での解析、接合後の接合強度評価の解析は、今後の課題として残された。 4. まとめ 回転かしめおよびセルフピアシング接合の2種の接合方式を対象とする研究目的が基本的に達成できた。細部にわたる解析については、今後継続して進めて行く。また、本研究で蓄積した弾・塑性変形の解析手法は、学生・若手研究者に対する好個の資料になると思われる。
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