1998 Fiscal Year Annual Research Report
軸対称物体のキャビテーションを伴うすきま流れ振動における不安定発生機構の研究
Project/Area Number |
09650265
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
新井 正彰 東京農工大学, 工学部, 助手 (50092474)
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Keywords | Vibration Coupled with Fluid Motion / Fluid Force / Cavitation / Stability / leakage Flow / Axisymmetric Body |
Research Abstract |
本年度はキャビテーションを伴う不安定振動における相似則について研究した。すなわち既報における実験は外筒半径、外筒長さが一定の場合であり、これらの寸法を変えた場合、同様な不安定振動が発生するかは未だ明らかでない。そこで本年度は軸対称物体すなわち中心体の外径d_1、すきま幅hおよび外筒長さl_tをそれぞれ既報の寸法の2/3としたすきまモデルを製作した。また、相似則をより詳しく調べるため、l_tを3/4にしたモデルも製作した。まず、これら二種類のモデルについて、上流圧と下流圧を一定にして中心体の軸方向リフトl_fを変え、各位置における中心体の振動加速度のrms値をFFTアナライザーで計測した。ここに、l_fは中心体底面が外筒出口にあるときを零とする。次に、rms値が最大となる位置にl_fを固定し、下流圧を0.01MPa刻みに0.3MPaまで順次高圧にし、rms値を同様に計測した。ここに、上流圧の設定値は0.6MPa〜0.3MPaの範囲とした。さらに、rmsの値が急上昇する所で、中心体の変位およびすきま壁面圧力の振動波形を計測した。これらの波形より、rms値が約30m/s^2以上になる場合、既報と同様に中心体の振動は流体系からエネルギーを供給される自励振動となる。またリフト変化の実験から、自励振動が顕著となるのはリフトl_fの無次元数N[=l_sd_1/(hd_2)]が両モデル共に約25のときである。ここに、l_s:すきま流路長さ[=l_t-l_f]、d_2:外筒内径。また既報の場合も、Nが25となるときに自励振動が最も高くなる。すなわち無次元数Nについて不安定振動が顕著となる相似則が成り立つことがわかった。下流圧変化の実験から、両モデル共にキャビテーション係数σが0.25のとき、rms値が最大となる。つまり不安定振動は既報と同様にキャビステーションに起因して発生する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masaaki ARAI,Kiyohiro TAJIMA: "PART1:Analysis of the Moment Acting on Axisymmetric Body" JSME International Journal (Ser,C). 41・3. 347-354 (1998)
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[Publications] Masaaki ARAI,Kiyohiro TAJIMA: "PART2:Thearies and Experiments on the Stability of an Axisymmetric Body" JSME International Journal (Ser C). 41・3. 355-363 (1998)