1999 Fiscal Year Annual Research Report
軸対称物体のキャビテーションを伴うすきま流れ振動における不安定発生機構の研究
Project/Area Number |
09650265
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture & Technology |
Principal Investigator |
新井 正彰 東京農工大学, 工学部, 助手 (50092474)
|
Keywords | Vibration Coupled with Fluid / Fluid Force / Moment / Cavitation / Leakage Flow / Axisyvnmetric Body |
Research Abstract |
昨年度までの実験によって中心体の不安定振動は流体力より正の仕事を受け取る自励振動であることがわかった.また自励振動発生における相似則を大体確認したが,本年度はこれをさらに詳細に調べるため,中心体外径,すきま幅およびすきま流路長さを種々に変えて中心体の安定性について実験を行った.その結果,自励振動が発生する場合の相似則には同心二重管における無次元圧力損失係数βとキャビテーション係数σが存在することがわかった。ここにβはすきま幅,すきま流路長さおよびレイノルズ数から定まり,自励振動発生時にはこの値が約2となる.またσは上流圧と下流圧から定まり,σが約0.3で相似となる. すきま流れの瞬間写真から,自励振動発生時におけるキャビテーション泡はすきま流路途中で壊滅することが観察された.すなわち自励振動はキャビテーション泡によって,すき間流路形状が変形する結果,発生すると考えられる.軸対称物体の場合,すきま流路断面におけるキャビテーション泡の分布状態が観察ができなので,本年度は2次元平面モデルを設計し,製作した.また,すきま幅,すきま流路長さおよび中心体外径すなわち中心平板の幅の寸法は既報で最も自励振動が顕著となる場合と同様とした.瞬間写真の観察から,すきま部の流れは入口直角部ではく離するため,縮流となる.さらに,その後流でキャビテーション泡が発生し,流路途中でそれは壊滅した.その結果,すきま流路は近似的に末広とみなせる.また軸対称の場合のすきま流路も同様になると考えられるので,写真から流路入口に対する出口の面積比Arを特定した.中心体の運動は並進・回転の達成振動となり,この場合の系の安定性に関する理論解析は昨年発表した.この解析式にArを用いて計算した結果,軸対称物体が不安定となることがわかった.
|
Research Products
(1 results)