1998 Fiscal Year Annual Research Report
液晶空間光変調器による位相コーディングを用いた新しい光ルーティングデバイス
Project/Area Number |
09650387
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Research Institution | Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Technology, Keio University |
Principal Investigator |
神成 文彦 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (40204804)
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Keywords | 液晶空間光変調器 / 位相コーディング / 光ルータ / 光インターコネクション / スペースバリアント型光ルータ |
Research Abstract |
光の位相をコーディングすることで,並列計算機のボード間のような自由空間における光インターコネクションにおいて,空間的結合パターンを容易に変更することが可能な自由度のある結合方式を実現することが可能であることを昨年度の研究において明らかにしたが,今年度は,著しく広帯域な低コヒーレント光の位相を変調することでコヒーレント関数に情報をのせて伝送することが可能となることを実験的に実証し,新しい画像伝送方式を提案した。 1. 低コヒーレント光による時間-空間変換 低コヒーレント光の時間周波数位相を空間情報に対応したホログラムで変調することで,コヒーレント関数に空間パターン情報を書き込んでアナログ的に伝送し,受信側では周波数域でホログラムを形成して空間情報として読み出すことで,送信した空間パターンが検出できることを実験から確認した。低コヒーレント光を用いると,光強度が低いのでファイバー伝送中の非線形効果が起きず,また参照光も同一のファイバーを伝送させることで,自動的に波長分散をキャンセルできる。 2. 1.3μm波長におけるスペクトルホログラム作成 近赤外域の光を用いたスペクトラムホログラムを実現させるため,ホログラムの作成には乾板が感度を持つ2倍高調波で書き込み,これを基本波長で読み出す方式を実験し,その動作を確認した。
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