1997 Fiscal Year Annual Research Report
記号・数値が混在した回路網の言語的表現手法とその記号解析に関する研究
Project/Area Number |
09650415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
菅原 一孔 鳥取大学, 工学部, 助教授 (90149948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 亮介 鳥取大学, 工学部, 教授 (00032269)
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Keywords | ディジタル回路 / アナログ線形回路 / 記号解析 / 数式処理言語 / コンパイラ・インタプリタ方式 / インターネット |
Research Abstract |
平成9年度は回路網の接続状況や解析手順を効率よく記述する手法について検討を加え,これらを汎用の手続き型言語のように記述する手法を提案した.また,提案する記述法に基づく回路網の記号解析システムを構築した.構築した回路解析システムは,最近開発が相次ぐ数式処理言語を積極的に利用して回路網を効率よく記号解析を行おうとするものである.回路網を記号解析することにより素子感度や雑音特性に代表される各種の性質を,繰り返し演算によらず求めることができる.このような記号解析手法については,これまでにいくつか提案されているが,これらがすべて数値処理言語によるパラメータ抽出などの手法を用いているため,記号として取り扱うことのできる素子の数に限りがあった.さらに解析処理を行う上で多くの繰り返し演算が必要であり,そのための計算時間や演算誤差が問題になっていた.提案した手法では,例えば回路網内,任意の素子値の組み合わせを記号としてあるいは数値として取り扱いながら各種の解析ができるなど,従来の手法に比べ柔軟性に富んだ回路解析が可能となった.また解析手順についても新しい型の変数を導入することにより,より柔軟な解析手順の記述ができるようになった. また,提案システムの利用法について検討した結果,利用者がインターネットのブラウザを経由して回路網や解析手順の入力が行え,また同じブラウザ上で式あるいは図形の形で解析結果を得ることができるように,システムをインターネット対応とするよう検討を始めた.これまでの研究により基本的なプログラムの開発が完了しており,今後はその動作確認ならびにシステムとしての完成度を高めるための改良を加えて行く必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 菅原 一孔: "ディジタル回路の記号解析に適した言語的な記述方法" 情報処理学会 論文誌. 39・3(未定). (1998)
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[Publications] 菅原 一孔: "ネットワーク環境を利用した回路記号解析システムについて" 電子情報通信学会技術研究報告. CAS97・76. 9-16 (1998)
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[Publications] 林原 啓二: "ディジタル信号処理回路と解析処理内容の言語的記述手法について" 電子情報通信学会 第12回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 237-242 (1997)