1998 Fiscal Year Annual Research Report
高精度テンプレートマッチング手法の開発と動画像の動き検出への応用に関する研究
Project/Area Number |
09650417
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山田 芳郎 愛媛大学, 工学部, 助教授 (00110833)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都築 伸二 愛媛大学, 工学部, 助手 (60236924)
田崎 三郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (00036394)
|
Keywords | テンプレートマッチング / 帯域制限補間 / 双一次補間 / 動画像 |
Research Abstract |
本研究によって得られた成果を要約して示す.(1)ディジタル画像の補間モデルとして,(a)標本化関数に基づく理想的なモデル,(b)標本化関数と窓関数を併用するモデル,および(c)双一次補間に基づくモデルのそれぞれについて検討を行った.その結果,標本化関数に基づく理想的なモデルに基づいたテンプレートマッチングが,最も高い検出精度を保証できることが明らかとなった.また,双一次補間に基づくテンプレートマッチングにおいては,検出結果にオフセットが生じる(検出誤差の平均値が零とならない)問題があることが示された.(2)上記の(a)〜(c)のモデルによって記述される補間画像に対する連続的なテンプレートマッチングは積分形式で定式化される.この連続的テンプレートマッチングの問題は,標本値のみを用いた離散的なテンプレートマッチングの問題に等価的に変換でき,かつ画素の整数倍ではないような「見かけの平行移動ベクトル」を検出できることを理論的に明らかにした.また,そのための計算アルゴリズムを開発し,シミュレーション実験によって,その有効性を確認した.(3)静止画像を入力画像として,また入力画像に対して微小な位相推移を与えた画像をテンプレートとしてシミュレーション実験を行い,本手法の検出精度を検証した.その結果,画素間隔の1/10〜1/100程度の高い検出精度が実現できることが明かとなった.(4)本手法を実動画像に適用する場合の演算量の増加を考慮して,従来手法による画素精度のテンプレートマッチングの結果に基づいて,±1画素の範囲で提案手法を適用する2段階手法を開発した.(5)本手法の動き検出以外の分野への応用として,データ埋め込みおよび検出手法としての可能性を検討した.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 山田,澤田,都築,田崎: "画素精度のテンプレートマッチングにおける検出誤り特性" 映像メディア処理シンポジウム講演論文集. I-1.12. 25-26 (1998)
-
[Publications] 南,山田,田崎,若杉,笠原: "標本化格子の位相変調に基づく付加情報埋め込み手法に関する考察--符号化処理--" 映像メディア処理シンポジウム講演論文集. I-3.02. 43-44 (1998)
-
[Publications] 山田,澤田,都築,田崎: "帯域制限補間モデルを用いた連続的なテンプレートマッチング手法の一提案" 電子情報通信学会技術報告. CS98-118. 29-36 (1998)
-
[Publications] 山田,都築,田崎: "双一次補間フィルタによる連続的テンプレート" 電子情報通信学会総合大会. D-11-168. 168 (1998)
-
[Publications] 南,山田,田崎,若杉,笠原: "ベクトル量子化を用いた画像への付加情報埋め込み" 画像電子学会誌. 27,5. 492-498 (1998)