1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650576
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Research Institution | AKITA NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
榎 国夫 秋田工業高等専門学校, 自然科学系, 教授 (50001227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 静夫 秋田工業高等専門学校, 自然科学系, 助教授 (90042324)
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Keywords | 浮氷盤 / アーチ形成条件 / 橋梁設計 / スパン割り / 氷盤移動制御 |
Research Abstract |
本研究は,流水場に一定間隔で設置した構造物による浮氷盤群のアーチ形成条件を明らかにすることを目的としている.平成9年度において,榎・大島は,構造物として橋脚を対象とし,橋脚の標準断面である小判型橋脚の間隔と流速,それに氷盤が水面を覆う割合を変化させて実験を行った.このとき,橋脚Noseは垂直(θ=90゚)であり,興味ある結果を得た. 今年度は,模型橋脚に作用する水平方向氷力に注目し,この氷力を極力抑制し,橋脚に作用する氷力の減少を目的に,橋脚の構造を水面に対して,垂直(θ=90゚)なものに対して,傾斜を持った橋脚を対象に実験を行った.ただし,この傾斜の角度を種々考慮の結果,θ=60゚とし,氷力はθ=90゚に比べて75%程度に抑えることが可能になった.さらに,橋脚の断面形状を従来の小判型と共にくさび型の断面形状の橋脚も用意した.この断面形状により,流下してくる氷盤が橋脚と衝突する際,小判型よりも破壊される割合が高く,従って,橋脚に対する氷力の減少を見込めることになる. 30数例の実験結果から,以下のことが判った. (1) 橋脚の断面形状を同じにし,橋脚を水面に対して垂直の場合と60゚に傾斜させて実験を行ったところ,60゚の傾斜角を橋脚の方がアーチが形成されやすいことが判った.これは橋脚前面水位上昇が60゚の方が垂直の場合より大きいことが原因と思われる. (2) 同じ傾斜角(θ=60゚)を持つ橋脚において,断面形状を小判型とくさび型にし,実験を行った結果,くさび型断面の方がアーチが形成されやすいことが判った.これは模型氷が正方形であるため,接触面が良く合致し,安定したアーチが形成されることになったためと思われる.
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Research Products
(1 results)