1998 Fiscal Year Annual Research Report
改良型サイクロンによる微粒子の高精度分級及びその最適化
Project/Area Number |
09650831
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 英人 広島大学, 工学部, 助手 (30116694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冬木 正 日清製粉(株), 生産技術, 研究員
福井 国博 広島大学, 工学部, 助手 (60284163)
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Keywords | サイクロン / 分級 / 微粒子 / シミュレーション / 捕集 / 環境 / 分補効率 |
Research Abstract |
50%分離径が可変となる改良型サイクロンを用いて、フライアッシュ及びシリカ微粒子の分級実験を行った。乾式サイクロンに関する昨年度の知見で50%分離径が、粗粉捕集部入口に設置した円錐体高さ及びブローアップ流量を調節することで移動することが明確になっている。そこで液体サイクロンについても同様の方法が利用可能かについて実験及びシミュレーションにより調べた。 その結果、乾式サイクロンと同様に50%分離径が10〜15μmの範囲で移動した。50%分離径が大きくなるのは粗粉捕集部入口部の有効流路面積が減少し、捕集箱入口での平均気流上昇速度の増加により生じたものである。さらに液体サイクロンではブローダウンを実施すると微粒子領域では部分分離効率がブローダウン割合に一致し粒子の分級が難しい欠点があったが、ブローダウンとブローアップの併用方式によりこの問題が解決した。 次に高性能サイクロン設計の指針を得る目的で、直接法を用いた3次元シミュレーションでサイクロン内の流動及び粒子軌跡の計算を行い、実験結果と比較検討した。従来のサイクロン入口部形状として直線部の利用が一般的であったが、入口部を曲管状にしてサイクロン入口部で粒子に作用する遠心力を利用して、外壁側に粒子濃度を高くして供給する手法が粒子の捕集効率向上に有効であるとの新しい知見を得た。
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[Publications] 吉田英人: "閉回路粉砕・分級プロセスの動特性の解析" 化学工学論文集. 25,1. 59-65 (1999)
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[Publications] 一色勇治: "液体サイクロンの分離径制御に関する研究" 粉体工学会誌. 34,9. 690-696 (1997)
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[Publications] 吉田英人: "変形翼型ルーバ分級機による石炭灰の分級及びその未燃分低減法" 粉体工学会誌. 36,6. (1999)