1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09651007
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
木村 宏 岐阜大学, 工学部, 助教授 (40262753)
|
Keywords | 合成開口レーダ / インターフェロメトリ / 地表変位 / 電磁伝搬 / コーナリフレクタ / 人工衛星 / 干渉基線 / 地形 |
Research Abstract |
1. 衛星からのレーダ信号を直接衛星方向に反射する特殊なレーダ反射体(コーナリフレクタ:CR)を,岐阜大学((1)),その約11km南西((2)),約14km西((3)),約6km南東((4))の4カ所に設置する実験を,平成10年5月,6月,9月の衛星レーダ画像取得にあわせて計3回行った.対象とする人工衛星が10月に運用を停止したため,以降の実験を断念し,一連の実験を終了した.一方,昨年度に続いて,CRの設置位置をGPS測量により測量(委託)した.その結果,6月の実験以後に起こった大雨による河川敷冠水で喪失した(4)番点を除く各点について,10 mmを越える有意な変位は生じていないことを確認した. 2. 昨年度からの一連の実験により,解析対象として9画像が得られた.このデータから2つづつを組合せて干渉画像を得るが,可能な36通りの組合せの各々の質を事前評価するため,軌道データから計算できる干渉基線長でランク付けを行った.次に,干渉画像から変動のみを抽出するプロセスフローを組み立て,最も高干渉性の可能性をもつ組合せについて一連のプロセスを実施した.その結果,不動のCRと人為的に10 cmの変位を与えたCRについて,と史に干渉画像から妥当な変位量を検出できた.局所的には,cmオーダーの変位を正しく検出できたが,60km四方の広域の解析結果にも12cmを越える変位の分布が観測された.後者は事実とは考え難く,大気の影響や解析誤差の低減の検討が今後の課題である.
|