1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09651007
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
木村 宏 岐阜大学, 工学部, 助教授 (40262753)
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Keywords | 合成開口レーダ / インターフェロメトリ / 地表変位 / 電波伝搬遅延 / コーナリフレクタ / 大気水蒸気 / 基線 / 地形 |
Research Abstract |
1997年11,12月,1998年2,3,5,6月のデータから,干渉性が良好な6組に組合せについてInSAR解析を実施した.作為的に動かした少数の三面コーナリフレクタ(以下CRと記述)について、6cmと10cmという変位量にみあう位相変動を±1cm以内の精度で検出した.しかし,不動のCRの一部について予想誤差(±1cm)を超える位相変動を検出した.これはCRの周辺部に位相変動が生じている可能性を示唆する。物理的変位が生じていないと考えられる平坦地表の一部分を調べたところ,地表被覆や時期季節によって異なる局所位相変動を多数検出した.一方,電波暗室における土壌の後方散乱特性計測からは,土壌の含水率変化に伴う位相変動の可能性が低いという結果を得た.これらにより,位相変動の原因をその他の地表状態変化と予想した. また,位相計測精度を向上するため,処理法の改良を行った.つまり,基線推定や地形の影響を除去する際の地球幾何学モデルを回転楕円体に変更した.さらに,時間的および空間的変動が大きいと予想されるマイクロ波の水蒸気遅延を考慮するため,気圧,気温,水蒸気圧の気象データから遅延量を算出する式を導入し,さらに数値地形高度を参照することによって空間分布の精度の向上を図った.
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