1997 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける土地荒廃現象の解明と持続的土地利用システムの確立
Project/Area Number |
09660019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
恒川 篤史 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60227452)
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Keywords | 土地分類 / 環境特性 / 耕作強度 / 土壌荒廃 / アジア |
Research Abstract |
北緯20°から北緯60°、東経60°から同160°の範囲において、緯度1°×経度1°を単位とし、数値地理情報を用いた統計的な手法によりアジア地域の土地分類をおこなった。用いた環境要素データは、マシューズの植生データ、米国地球物理データセンターの作成した標高データ(ETOPO5)、ゾルバ-の土壌データ、米国NCARの作成した年平均気温データおよび年降水量データである。分類はコレスポンダンスアナリシスによって3次元空間に各サンプルをプロットしたのち、クラスタ分析を適用することによっておこなった。その結果、入力データのうちとくに気温と降水量の寄与が大きく、それは分類後のカテゴリーの配置が、チベト高原を中心とした同心円上の構造と熱帯から亜寒帯へと変化する南北の構造を持つことにあらわれた。アジア地域の土地類型が10のタイプにまとめられ、各タイプの分布域と植生、標高、土壌、年平均気温、および年降水量からなる自然条件とが把握された。各土地類型の分布が地図化された。また、分類結果と耕作強度や土壌荒廃のようすとの関連性をχ2検定によって調べたところ、統計的に有意な関連を持つことが示された。そして各土地類型ごとの耕作強度と土壌荒廃が明らかにされた。
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