1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09660038
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Research Institution | Miyagi Agricultural College |
Principal Investigator |
中村 正博 宮城県農業短期大学, 園芸科, 教授 (30149091)
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Keywords | 花粉発芽抑制物質 / 花粉発芽促進物質 / 花柱抽出液 / 柱頭上での花粉発芽 / 胚珠の発達 / 花粉発芽調節物質 |
Research Abstract |
これまでのHPLCを用いた花柱滲出液・抽出液の分析から、花柱伸長初期ほど濃度が高く、柱頭上で花粉発芽が始まるころ濃度が低下する物質が認められ、Retention timeが標準シキミ酸に近かったことからシキミ酸ではないかと考えられた。しかし、本年度、'筑波'の花柱抽出液をHPLCで分析したところ、Retention timeが標準のシキミ酸で10.5、花柱抽出液のそれに近いものが10.4であったことから、この物質はシキミ酸とは異なる可能性も考えられた。また、同じ分析から、Retention time11.0の物質とRetention time11.3の物質は、柱頭上での花粉発芽期を挟んだ経時変化においてまったく正反対の出現状況を示し、前者は花柱上部で花粉管が見られる前と花粉管が確認できなくなるころ出現し、一方、後者は花柱上部での花粉管の確認状況とほぼ重なって出現、濃度も同様に変化し、さらに、花粉管が確認され始めのころ、それに先だって後者の濃度が急上昇した。両物質は花粉発芽調節物質の可能性もあり、さらに検討が必要と考えられた。胚珠は、柱頭上で花粉の発芽が始まった時点では珠心の分化もなく、花粉発芽がピークに達したころ胚のう母細胞の減数分裂が始まった。このように、花粉発芽開始期あるいは花粉発芽抑制または促進時期と胚珠の発達は受精期を含めて、明確な関連性は認められなかった。したがって、柱頭上での花粉発芽・花粉管伸長は柱頭および花柱自体の生産する花粉発芽調節物質によってコントロールされているものと考えられた。
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Research Products
(2 results)