1997 Fiscal Year Annual Research Report
免疫グロブリンの高次構造形成におけるPDIファミリー蛋白質の役割
Project/Area Number |
09670249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
佐賀 信介 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 衛 愛知県, 心身障害者コロニー発達障害研究所・形態学部, 研究員 (70291177)
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Keywords | PDI / ERp72 / ERp61 / 蛋白質フォールディング / S-S結合 / 免疫グロブリン / 分子シャペロン |
Research Abstract |
Protein Disulfide Isomerase(PDI)とそのファミリー蛋白質(ERp61,REp72など)はER内での蛋白質のS-S結合形成に関わっている。免疫グロブリンのフォールディングにPDIファミリー蛋白質がどのように関与しているかを明らかにする目的で、本年度は以下の実験を行った。免疫グロブリンのclassによりPDIファミリー蛋白質のどの酵素により再構成されやすいかを調べるために、単クロン性のマウスIgG1,IgM,IgAを精製し、そのS-S結合を還元解離・変性させ、redoxの条件下でPDI,ERp61,ER72を作用させて、S-S結合が正しく再構成されるか解析している。現在のところ、IgG1ではPDI,ERp61,ER72の間に有意な差を認めていない。以前、形質細胞ではその産生する免疫グロブリンのclassの違いにより、PDIファミリー蛋白質それぞれの発現量が異なることを、免疫染色により明らかにしてきたが、今回はケミルミネッセンスによるWestern blottingを用いて、より定量的に解析を行った。免疫染色の結果と同様に、IgA産生の形質細胞では特にERp72の発現が高く、IgM産生の形質細胞ではERp61,ERp72の発現が高いことを確認できた。一方、PDIの発現量は、いずれのclassの免疫グロブリン産生の形質細胞でも、線維芽細胞などにおける発現量に比して、むしろ低いことが明らかとなり、免疫グロブリン産生の形質細胞ではPDIの発現量が高いとする以前の文献的報告は正しくないことを示した。この他、免疫グロブリンとPDIファミリー蛋白質の会合について、より詳しく解析するために、今後、IgAとERp72との関係に焦点をしぼり、分子生物学的手法を用いて解析する目的で、準備を進めている。
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Research Products
(1 results)