1997 Fiscal Year Annual Research Report
各種炎症性サイトカインのCore2糖転移酵素に及ぼす影響
Project/Area Number |
09670587
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
前村 憲太郎 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50281506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊野 宏二 大阪医科大学, 医学部, 専攻医
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Keywords | TGF-β1 / コア2合成酵素 |
Research Abstract |
ヒト大腸癌細胞株Caco-2を用いて、コア2合成酵素活性に対するTGF-β1の影響を調べた. (1)TGF-β受容体(I型、II型)の発現(蛍光抗体法)(2)TGF-β1の細胞増殖能に対する影響(MTT法)(3)各種濃度のTGF-β1のコア2合成酵素活性に対する影響(4)およびその経時的変化なお酵素活性測定方法は、基質として1mMのGalβ1-3GalNAc-O-p-nitro-phenyl、糖共与体として^3Hラベルしたものを含む1mMのUDP-GlcNAc、酵素源としてcell lysaeを用い、37℃で1hr.反応させ、C_<18>カラムにより生成物を分離し、放射活性から酵素活性を求めた.結果(1)蛍光抗体法にて、Caco-2細胞はTGF-β受容体I型、II型とも発現を認めた.(2)はMTT法では、5ng/mlのTGF-β1は、Caco-2細胞の増殖を抑制した.(3)TGF-β1濃度1ng/ml、2ng/ml、5ng/ml、10ng/mlにおいて、コア2合成酵素活性は濃度とともに増加し、5ng/mlで最高値に達した後微減傾向を認めた.(4)5ng/mlのTGF-β1を加えた後コア2合成酵素活性は経時的に増加し、24時間後に最高値に達した後72時間後まで高値を持続した. 結論TGF-β1はCaco-2細胞の細胞増殖を抑制する一方、コア2合成酵素活性を亢進する. 今後の計画(1)HL-60細胞cDNAlibraryを用いてPCR法でコア2合成酵素のprobeを作製しており、Northeren blottingで検討する.(2)EGF,bFGF,HGF等の他のサイトカインのコア2合成酵素活性に対する影響を調べる.なお、本結果の主旨は第39回日本消火器病学会大会で発表した.
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