1997 Fiscal Year Annual Research Report
精神分裂病の動物モデルを対象とする行動薬理学的および神経化学的研究
Project/Area Number |
09670968
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大森 哲郎 北海道大学, 医学部, 助教授 (00221135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田垣 雄二 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (10221160)
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Keywords | 覚醒剤 / 行動感作 / 精神分裂病 / ドーパミン / GABA / 一酸化窒素 / 神経可塑性 |
Research Abstract |
覚醒剤をラットに反復投与すると、行動効果が次第に増強する。この行動感作という現象は、ヒトが覚醒剤を連用するうちに次第に幻覚妄想を発現する過程に対応し、その類似性から精神分裂病の再発準備性や難治化にも示唆を与える現象である。この現象の成立に関して、環境要因と認知記憶系の関与を視野にいれながら、神経回路網の可塑的変化という観点から研究することが本研究の目的である。 本年度は、GABA系および一酸化窒素(NO)系の関与につき検討した。 1)行動感作の成立をGABA-benzodiazeoine作動薬のclonazepamが抑制することを発表した。 2)Clonazepamの抑制効果をbenzodiazeoine受容体拮抗薬のflumazenilが阻止することを示し、clonazepamの作用がGABA-benzodiazeoine受容体を介したものであることを証明した。 3)さきにNO合成阻害薬が常同行動の感作を部分的に抑制することを示したが、この効果がドパミン放出の抑制によるものではないことを明らかにした。 以上の結果に加え、これまでに明らかにしたアセチルコリン系やグルタミン酸系の関与を勘案すると、行動感作は、学習や記憶など他の神経可塑性変化と薬理学的に類似する面があることを示唆している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 大森哲郎: "Context-dependent sensitizationについて-再考と仮説-" 日本神経精神薬理学雑誌. 17. 61-68 (1997)
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[Publications] 大森哲郎: "覚醒剤および他の中枢刺激薬の中枢薬理" 精神神経薬理. 19. 1007-1012 (1997)
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[Publications] T.Abekawa: "Effects of NO synthesis inhibition on striatal dopamine release and stereotyped behavior induced by a single administration of methamphetamine." Prog.Neuro-Psychophamacol & Biol Psychiat. 21. 831-838 (1997)
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[Publications] T.Abekawa: "Tolerance to the neurotoxic effect of methamphetamine in rats behaviorally sensitised to methamphetamine or amphetamine" Brain Research. 767. 34-44 (1997)
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[Publications] K.Ito.: "Clonazepam prevents the development of sensitization to methamphetamine." Pharmacol Biochem Behav. 58. 875-879 (1997)