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1998 Fiscal Year Annual Research Report

パーソナリティ形成における遺伝的影響と養育環境との相互作用に関する心理・社会・遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 09671005
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

大野 裕  慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (70138098)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 吉村 公雄  国立がんセンター研究所, 研究員 (10265910)
白波瀬 丈一郎  慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 助手 (40206298)
神庭 重信  山梨医科大学, 医学部・精神神経学講座, 教授 (50195187)
安藤 寿康  慶應義塾大学, 文学部, 助教授 (30193105)
Keywordsパーソナリティ / 双生児 / Temperament and Character Inventory / 気質 / 新奇性追求 / 損害回避 / 報酬依存 / 固執
Research Abstract

本研究は、双生児を対象にパーソナリティの発達に遺伝と環境がおよぼす影響について調査研究したものである。本研究の対象は、書面で同意した上で慶應義塾双生児プロジェクト(KTP)に参加した双生児であり、その内訳は一卵性双生児(女性)=118組、一卵性双生児(男性)=48組、二卵性双生児(女性)=40組、一卵性双生児(男性)=19組、一卵性双生児(異性)=32組であった。卵性は身体的類以性と主に小さい頃の見間違えやすさの評定に基づく質問紙による卵性診断方法(大木、浅香、1987)を用いて決定した。その信頼性は95%である。平均年齢は、女性が20歳7ヶ月(±3.3年)、男性が19歳5ヶ月(±3.0年)であった。気質と人格の7次元を測定するTemperament and Character Inventoryを施行し、回答が有効と判断された263組の双生児のデータをもとに単変量遺伝分析と多変量遺伝因子分析を行い、遺伝的構造を検討した。その結果、気質の4次元(新奇性追求、損害回避、報酬依存、固執)は、いずれも遺伝由来であり、とくに新奇性追求、損害回避、報酬依存は遺伝的に独立であることが明らかになった。また、新奇性追求と損害回避に見られる表現型相関は環境によって引き起こされたものであり、一方固執は新奇性追求と損害回避の遺伝成分から派生したものとする仮説が指示された。人格の3次元(自己志向、協調、自己超越)のうち、自己超越は共有環境と非共有環境に由来していて遺伝成分はないが、自己志向と協調には遺伝要因が無視できないとする仮説が指示された。さらに、自己志向と協調の遺伝要因は、部分的には気質次元の新奇性追求および報酬依存の遺伝成分と重複することが明らかになった。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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