1998 Fiscal Year Annual Research Report
腎不全マウスモデルにおける動脈硬化とスカベンジャーリセプター発現との関連
Project/Area Number |
09671184
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
安藤 稔 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20246474)
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Keywords | 腎不全マウス / 動脈硬化 / スカベンジャーリセプター / マクロファージ / M-CSF |
Research Abstract |
1 腎不全マウスモデルの確立とその動脈硬化病変の検討 C57BL株マウスに腎不全を導入し、早期より動脈硬化が発症してくるか否かを検討した。腎不全モデルは、約12週で40%(6/15)に大動脈起部に粥状硬化が認められたが、コントロールには、一例も認められなかった。 2 腎不全マウスモデルの腹腔マクロファージにおけるスカベンジャーリセプターの発現 腎不全マウスの腹腔マクロファージにおけるスカベンジャーリセプターの発現は、腎不全作成後12週の時点でコントロールに比して遺伝子レベル(Northern blot)、蛋白レベル(Flow cytometry)とも発現が亢進していた(n=7,p<0.05)。 3 血清M-CSFレベルの上昇 M-CSFは、単球の成熟と分化を強く刺激し、その過程で細胞の持つスカベンジャーリセプター発現を亢進させることが知られる。腎不全マウスにおける血清M-CSFレベルは、コントロールに比べ約1.4倍上昇していた(ELISA法による測定)。 まとめ:腎不全状態は、マウスの動脈硬化を進展させる可能性が示された。腎不全マウスで認められた動脈硬化進展の要因として、スカベンジャーリセプターの発現亢進が関係していると思われた。その発現亢進には、血清中に蓄積したM-CSFの作用が関係している可能性が高い。
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