1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671491
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 研 大阪大学, 医学部, 助手 (00283747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中瀬 尚長 大阪大学, 医学部, 助手 (00283755)
安井 夏生 大阪大学, 医学部, 助教授 (00157984)
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Keywords | 軟骨 / 転写 / 転写因子 / 分化 / 組織特異的転写因子 |
Research Abstract |
本研究は,軟骨の細胞外マトリックスのうちの主要な構成成分であるII型コラーゲンの遺伝子の発現制御を通して軟骨の発生,分化を明らかにする目的で,II型コラーゲン遺伝子エンハンサーに結合する蛋白質の遺伝子クローニングを行い,そのDNA結合蛋白を解析した. 1.(1)軟骨細胞のcDNA発現ライブラリーを作成し,II型コラーゲン遺伝子のエンハンサーの塩基配列をもったオリゴヌクレオチドをプローブに用いてサウスウエスタンスクリーニングを行って新規のDNA結合蛋白質の部分cDNAを4クローン得た.(2)さらに,プラークハイブリダイゼーション,5'RACEを行いそれぞれ完全長cDNAを得た. 2.(1)得られたクローンをプローブにしてノーザンブロッティングを行い,軟骨組織と神経系組織で組織特異的に発現していることを明らかにした.(2)さらにRT-PCR法にて組織別,発生段階別の発現を3クローンで明らかにした.軟骨組織では,胎生14日ですでに発現し,胎生19日,生後2日,10日でも発現していた. (3)Mimic-PCR法にて,発現量を定量化した.1つのクローンでは,生後2,10にちより胎生期の法が発現量が多かった. 3.得られたクローンをプローブにしてin situ hybridizationを行い,マウスの17日の脊椎軟骨組織にてmRNAの発現を認めた. 4.すでに既知であった一つの蛋白については,軟骨での過剰発現トランスジェニックマウスを作成し,その表現型を解析した. 5.(1)新規の3クローンにつき遺伝子を明らかにするため,マウスgenomicクローンを,プラークハイブリダイゼーション法を用いて得た.このgenomic DNAのシーケンス解析を行っている.(2)また,この蛋白にin vivoでの機能を解析するために,ノックアウトマウスの作成を準備している.
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[Publications] Nakata K.et al.: "Molecular Cloning of Novel Proteins,Cartiolage-Specific Enhancer Binding Proteins (CSEBPs)" Transactions of the 44th Annual Meeting Orthopaedic Research Society. 23・1. 206 (1998)
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[Publications] Matsui.Y.et al.: "Expression of the C-propetide of type II collagen alters skele tal derdopment in Transgenic Mice" Transactions of the 44th Annual Meeting Orthopaedic Research Society. 23・1. 13 (1998)
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[Publications] 片岡英一郎, 他: "II型コラーゲンエンハンサーに総合する新規タンパク質(CSEBPs)のcDNAクローニングのゲノム構造解析" 第11回日本軟骨代謝学会抄録集. 36 (1998)
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[Publications] 松井好人他: "II型コラーゲンCプロペプチド過剰発現トランスジェニックマウスにおける軟骨、骨の発生分化異常" 第11回日本軟骨代謝学会抄録集. 37 (1998)
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[Publications] 中田研: "関節軟骨の修復・関節軟骨・骨軟骨移植" 骨・関節・靱帯. 10・11. 1311-1319 (1997)