1997 Fiscal Year Annual Research Report
チタン製部分床義歯が口腔衛生状態と歯周組織に与える影響に関する臨床実験的研究
Project/Area Number |
09671979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中北 芳伸 北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (20155691)
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Keywords | チタン / コバルトクロム / プラーク付着 / 部分床義歯 |
Research Abstract |
チタンの加工技術の進歩により部分床義歯のメタルフレームに適用されるようになってきたが、生体親和性の良さがプラーク沈着およびそれに起因する床下粘膜の炎症,齲蝕,歯周疾患におよぼす影響についての研究はほとんどみられないため,臨床実験的研究1として健常成人の被験者8〜10名を選出しコバルトクロムと純チタンからなる同一形態のクラスプ維持型上顎パラタルストラップ鋳造床を2種作製する.48時間連続着用させ,その間被験者にはふつうに摂食させ,かつ口腔清掃は行わせないこととする.48時間後,プラークを染め出し歯面および辺縁歯肉のプラーク付着の状態を装着前後,および各々の材料間で比較検討する.方法としては各々のステージで撮った歯牙および歯肉部の規格写真を,パーソナルコンピューターを用いて画像処理の手法により,プラーク付着面積の計測をする。なお鋳造床は未清掃のまま引き続き7〜10日間口腔内に装着し,口蓋部粘膜および鋳造床粘膜面のプラーク付着についても比較検討する予定であるが,実験鋳造床の口蓋正中部を境界に,左右で材質をチタンとコバルトクロムに分け,ろう着ないしはレジンで接合させることにより,同一条件下で比較検討する可能性,ならびに他の条件についても最適な実験条件を現在確認中である.実験2としてケネディI級歯牙欠損患者数名にチタン製メタルフレームを有する部分床義歯を作製する.その際,片側の維持装置はコバルトクロムで作製し,ろう着もしくはレジン床内結合により完成し装着する予定で.現在患者の選定および歯牙疾患等の前処置を行っているところである.実験義歯装着後,検査を行い比較検討する予定である.
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