1998 Fiscal Year Annual Research Report
安定同位体を用いる試験管内/生体内酵素反応機構の新しい評価法に関する研究
Project/Area Number |
09672199
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
古田 隆 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (70120152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 浩美 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (20206121)
粕谷 泰次 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (90096686)
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Keywords | L-ヒスチジン / ウロカニン酸 / ヒスチジンアンモニアリアーゼ / 代謝異常症 / 体内動態 / 酵素反応機構 / 安定同位体 / GC / MS |
Research Abstract |
ヒスチジンは、生体内において酵素histidine ammonia-lyase(E.C.4.3.1.3)によりウロカニン酸に代謝される。 本研究では、ヒトin vivoにおいてヒスチジンからウロカニン酸へのアミノ基脱離反応機構を解明するために、安定同位体で標識されたL-[3,3,'-^2H_2,1',3'-^<15>N_2]histidine (L-His-M+4)あるいはL-[3,3,5'-^2H_3,1',3'-^<15>N_2]histidine(L-His-M+5)が投与される。投与後の血液・尿中の標識ヒスチジン(L-His-M+5,L-His-M+4)とその代謝物であるウロカニン酸(UA-M+4,UA-M+3)はGC/MS/SIMによって測定される。 投与に先立ち、投与由来および内因性のヒスチジンとウロカニン酸の同時測定法について検討した。GC/MS/SIM分析の内部標準物質としては、DL-[2,3,3,5'-^2H_4,2'-^<13>C,1',3'-ge^<15>N_2]histidine(DL-His-M+7)と[2,3,5'-^2H_3,2'^<13>C,1',3'-^<15>N_2]urocanicacid(UA-M+6)に用いた。血液試料(n=5)に、標識ヒスチジンとウロカニン酸の既知量を添加した結果、予測値を測定値との相対誤差、変動係数(CV)はいずれも5%以下であり、本法は高い精度と再現性を有していることを確認した。 健康成人(1名)にL-[3,3,5'-^2H_3,1',3'-^<15>N_2]histidine(L-His-M+5)100mgを経口投投して、血液・尿を24時間にわたり経時的に採取した。血液および尿試料中の内因性、投与由来のヒスチジンとウロカニン酸をGC/MS/SIMにより定量した。体内動態については検討中である。
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