1997 Fiscal Year Annual Research Report
食事の仕方が人の自律神経活動と食べ物の消化管通過時間に与える影響
Project/Area Number |
09680030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
曽根 良昭 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (60145802)
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Keywords | 自律神経 / 脳波 / 心拍変動 / 事象関連電位 / 心拍 / 消化 / 食事 |
Research Abstract |
本年度の研究では主に、食物が腸管を通過する時間に影響を及ぼすであろうと思われる実験条件下での自律神経活動や脳電位の測定法について検討した。人が物を食べたり飲んだりする時に生ずる生理活動の変化の指標として、心拍数、心拍変動性、血圧、背景脳波、事象関連電位を用いた。その結果、炭酸飲料を飲んだ場合、心拍数があがり、また交感神経活動を示す心拍変動性の変化が交感神経活動の増大を示した。また、食べる速さについても、通常の速さ、その倍の速さで食事をした時の生理指標を比較した結果、食事を早くとることは、交感神経活動を増大させ、脳波でも緊張を示すβ-波領域が増大することが分かった。このような条件下-食事の前に炭酸飲料を飲むことや食事を急いで摂ること-で食べ物の消化管通過時間を測定することにより、本研究の目的-自律神経活動と消化管活動の関係を観ること-が達せられることが示された。また、脳波測定では甘い飲料を摂った場合、α-波領域が増えること、炭酸飲料など市販の清涼飲料水は事象関連電位の測定により、覚醒効果を有することが示された。 以上の結果を基に、来年度は先に挙げた生理指標から推測される自律神経活動と食べ物の消化管通過時間の関係を検討する予定である。
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