1998 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀までの人間を中心とした発生と死の理論及び発生と死をめぐる実践的問題の研究
Project/Area Number |
09680071
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
小松 真理子 帝京大学, 理工学部, 講師 (00215394)
|
Keywords | 発生 / 生殖 / 産婆 / 発生理論 / 産婆術 / 産婦人科学 / 帝王切開術 / 男産婆 |
Research Abstract |
資料収集、その分析・検討、論文の執筆などをすべて小松ひとりで行なった。 資料は、本年度もひき続き、産婦人科学・外科学方面の一次資料(15世紀後半以降の刊本のマイクロフィルム)や研究文献を収集した。米国のNLMからのみでは入手できない資料を、今年度後半は英国のWellcome Institute Libraryからも購入したら、高価であった。取り寄せたマイクロフィルムを print outしてくれる補佐者は今年度は見つからなかったので、製本まで済んだ形になった資料はそう多くはなく、昨年度ほどの能率は上がらなかった。 このところ筆者は、ヨーロッパにおいて伝統的な産婆術のあり方が変容を迫られ、男性外科医が難産の局面を通して産科方面に進出し、婦人病学の知識の必要性が浮上して収集され生産されていき、男性医師による産婦人科学が成立してくる15・16世紀に研究を集中している。その成果の報告としては、1998年5月末の愛知大学での日本科学史学会年会で、口頭発表による報告「レスリンとリュフに見る16世紀産婦人科学の成立史-リュフはいかにレスリンの産婆術書を換骨奪胎したか-」をおこなった。また、論文「帝王切開術と産婆世界への男性外科医の侵入」は1999年前半に『科学医学資料研究』(月刊)掲載される予定である。この論文と同じ表題の講演を、1999年2月27日順天堂大学医学史ゼミにおいておこなった。
|
Research Products
(1 results)