1998 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワークを活用した健康自己管理支援システム構築に関する研究-ウィスコンシン州との比較をとおして
Project/Area Number |
09680080
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
佐藤 理 福島大学, 教育学部, 教授 (90107243)
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Keywords | 生活習慣病 / 健康自己管理 / 支援システム / ネットワーク / 健康データベース |
Research Abstract |
1, 研究目的及び研究計画 本研究の目的は、今日的課題である生活習慣病予防にむけた健康の自己管理能力を高めるための個々の生徒の健康情報のデータベース化と、その有効活用を支援するシステムの構築である。今年度の主要な課題は、初年度に構築した健康情報のデータベースについて,有用性,利便性から評価し,生徒が利活用しやすいフレンドリーなインターフェースの工夫と大学と附属学校間ネットワークの改善である。 2, 研究の成果 (1) 健康データベースのバージョンアップ 保健室で収集される健康情報を基本に個人の健康データベースを構築した。健康の自己管理の端緒となる「自己の健康状態への気づき」を促す観点から、さらに必要なデータを付加したデータベースシステムとした。 生徒のデータベース利活用の観点から,フレンドリーなインターフェースの工夫をおこなった。 (2) ネットワークの改善 個人の健康情報保護の観点から、大学と附属学校間ネットワークの通信規約をインターネットと異なる通信規約で運用し,結果を検討した。外部からのデータベースへの侵入を防ぐという点で、その有効性が確認された。しかし,特殊なプラットフォーム上でしか運用できないため,健康自己管理支援システムに,双方向通信で健康上の問題へガイダンス機能を持たせたり,生徒にフレンドリーなインターフェースを作るのには不適であることが明らかになった。一般的なプロトコル(TCP/IP)で運用しても,生徒個人の健康データベースへのアクセスについて、暗証番号によるログイン方式で運用することで十分個人情報を保護できるという結果を得た。 3, 今後の計画 改善した健康自己管理支援システムを運用し、生徒に活用させ、支援システムとしての有効性とネットワークによる間接的なガイダンス機能の有用性と問題点を検討し,支援システムのいっそうの改善を図り,一定の結論を得る。また中間的な研究結果について,先進的に研究している外国の研究者及び専門家からレビューをうけ,研究の成果を吟味する。 大学の計算センターシステム更新にともない,次年度も入学と附属学校間ネットワークの必要な手直しを行う。
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