1997 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ選手のメンタルトレーニングの開発に関する研究
Project/Area Number |
09680097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石村 宇佐一 金沢大学, 教育学部, 教授 (10019408)
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Keywords | トランポリン競技選手 / メンタルトレーニング / コンディショニング / バイオフィードバッグ / リラクセーション |
Research Abstract |
本研究は、スポーツ選手のメンタルトレーニングに、新しい技法である脳波を用いたバイオフィードバックトレーニングを実施するとともに、より有効なトレーニング技法の開発に取り組むことである。対象は全日本8連覇を果たし、1997年世界年齢別大会18才以上の部で優勝の古 章子選手と、日本トップレベルにある金沢学院北國クラブの選手である。オリンピック代表選手はこのクラブから選出されると予想される。 初年度は、国際大会、全日本選手権に焦点を当て、トレーニングスケジュールを立ててきた。まずメンタルトレーニングの基礎的研究として、選手の自己分析、目標設定、クラスター分析を行った。次に、メンタルトレーニングの基本的技法であるリラクセーションを脳波バイオフィードバックによりトレーニングを行った。その結果以下の知見を得ている。 1)D1PCA.2(Diagnostic Inventory of Psychological Competitive Ability 2)、DIPP.1(Diagnostic Inventory of Psychological Performance in Competition 1)の事例結果から、メンタルトレーニングの効果が見られ、これらのテストは選手の心理的競技能力からみたメンタルトレーニングの効果を把握する上で有効であることが推察された。 2)メンタルトレーニングの効果をコンディショニングという点から推察したところ、メンタルトレーニングの効果が見られた。されにPOMSと競技成績との相関が高いことも推察された。 次年度は、トランポリン競技において中心的な国際大会である世界選手権の年であり、選手は昨年から積んできたパフォーマンスをこの試合に発揮することに集中させる。そのため、リラクセーショントレーニングと集中カトレーニングを中心に行っていく。 今後はメンタルトレーニングの再検討を加えて、脳電図によるバイオフィードバックトレーニングを選手に与え、より詳細なメンタルトレーニングを行う予定である。
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