1998 Fiscal Year Annual Research Report
戦前の岐阜県における町村営電気事業と民営電気事業の地域分業構造に関する研究
Project/Area Number |
09680164
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
西野 寿章 高崎経済大学, 地域政策学部, 助教授 (40208202)
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Keywords | 戦前 / 岐阜県 / 町村営電気事業 / 電気事業 / 地域分業構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は,戦前,町村営電気事業が集中分布していた岐阜県において,町村営電気事業の設立過程を明らかにしつつ,民営電灯会社との地域分業構造を究明することにある。 本研究の目的を達成するために,平成9年度(1年度)は,岐阜県内の町村営電気事業の設立過程を究明するために,開業地域の『市町村史』の収集を行うとともに,日本で最初に町営電気事業を設立した岐阜県明智町に保存されていた当時の行政文書のマイクロフィルムによる撮影を行い,次年度以降の準備とした。 平成10年度(2年度)は,補充調査を行いつつ,明智町営電気事業の設立過程を解明するための資料分析を進め,すでに資料を収集し終っている岐阜県加子母村,駄知町,福地村等との比較分析を進めた。従来の若干の研究では,町村営電気事業は,民営電灯会社の配電地域から除外されたことが設立の背景にあると指摘されてきたが,本研究における資料収集過程において,地域産業や自治体の共有財産の有無,地域リーダーの存在など,町村営電気事業の開業地域における地域条件も,要因として存在していたことが明らかになりつつある。 最終年度である平成11年度(3年度)においては,民営電灯会社と町村営電気事業の配電区域の設定過程の分析も進めて,町村営電気の存在構造を明らかにして,本研究の目的を達成したい。
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