1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荻野 和子 東北大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40004353)
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Keywords | マイクロスケール実験 / 実験教材 / 高校化学 / アンケート調査 / 電気分解 / 電池 |
Research Abstract |
1.高校化学のマイクロスケールの実験教材の開発 培養用のマイクロプレートを使うマイクロスケール実験を次の(1)〜(3)のテーマについて開発し,マニュアルを作成した。 (1)酸化還元反応についての実験教材の開発 : さまざまな酸化剤,還元剤の反応のようすを明確に示す教材の開発を行った(日本化学会第74春季年会発表予定)。 (2)イオン化傾向,電池についての実験教材の開発 : いろいろな金属と金属イオンの水溶液を用いる標記の実験を1枚のプレートで示すことができる実験を開発した(平成9年度東北地区化学教育協議会発表)。 (3)電気分解の実験 : 1枚のプレートでいろいろな電気分解を展開できる教材を開発した(日本化学会第72会春季年会発表)。 2.大学一般化学のマイクロスケールの実験教材の開発 : 化学反応速度および金属イオンの定性分析についてのマイクロスケール実験を開発した(平成9年度東北地区化学教育協議会発表)。また,スピロピランのフォトクロミズムを利用した反応速度のマイクロスケール実験を発展させた。 3.高校化学におけるスモ-ルならびにマイクロスケール実験の実施面に関する研究 我々が開発したスモ-ルならびにマイクロスケール実験教材を,宮城,山形,栃木,秋田の各県のいくつかの高校の化学担当教師に依頼し,高校の授業として実施した。その際,試薬,マイクロスケール用実験器具,実験マニュアルを配布し,教師ならびに生徒を対象にアンケートを行った。アンケートは,5校8名の教師,10クラスの生徒から回収された。実施したテーマは,(1)金属イオンの性質,(2)化学平衡の実験,(3)中和滴定ならびに(4)電気分解の実験である。その結果,(1)生徒の積極的な取り組み,(2)実験準備,指導,片付けにかかる教師の負担の軽減,(3)廃液の減量,(4)短時間で実施できる等高い評価が得られた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 荻野和子: "スモ-ルスケールおよびマイクロスケール化学実験のすすめ" 第20回教師のための化学教育講座. 22-25 (1997)
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[Publications] 荻野和子: "いくつかの高校化学のスモ-ルスケール実験" 第20回教師のための化学教育講座. 26-30 (1997)
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[Publications] 荻野和子: "イオン概念の理解につながる実験" 平成9年度山形県リカレント教育・学習コース. 3-10 (1997)
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[Publications] 東海林恵子, 荻野和子: "高校化学におけるスモ-ルスケール実験VIIイオン化傾向" 平成9年度東北地区化学教育協議会要旨集. 7-9 (1997)
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[Publications] 熊野ひろみ, 菊池順子, 荻野和子: "「陽イオンの定性分析」における第3属・第4属のいくつかのイオンの分析について" 平成9年度東北地区化学教育協議会要旨集. 12-14 (1997)