1998 Fiscal Year Annual Research Report
微小電極と合成モレキュラー・プローブによる生物膜・グラニュール汚泥の菌叢動態解析
Project/Area Number |
09680545
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 都市環境工学科, 助教授 (30193072)
大橋 晶良 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70169035)
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Keywords | FISH法 / in-situ hybridization / 16S rRNA / 古細菌 / 嫌気性汚泥 / グラニュール汚泥 / メタン生成菌 / 微小電極 |
Research Abstract |
本研究では、集塊化増殖体内でのin situな物質代謝特性把握するために,先端径が10〜20μm程度のガラス製チップで構成される種々の微小電極(Microelectrodes)センサーを開発製作し,嫌気性微生物アグリゲート(UASB反応器で培養されたグラニュール汚泥)および好気性微生物アグリゲート(固定担体上に形成された生物膜)に適用して,アグリゲート体内の任意の現位置での目的物質濃度を検出した。種々のバルク液条件下で平衡化させたフロー・セル反応器に嫌気性グラニュールもしくは好気性生物膜を固定し,マイクロセンサーを深部方向に30〜100μmピッチで貫入させて、種々の濃度勾配を測定した。作成したセンサー種は (1)嫌気性グラニュール汚泥に対して:pHセンサー/グルコース・センサー/硫化イオンセンサー (2)好気性生物膜に対して;pHセンサー/グルコース・センサー/DOセンサー/アンモニア性窒素イオンセンサー/硝酸性窒素イオンセンサー、である。 さらにアグレゲート内の微生物生態学的構造を直接的に定量評価するために、種レベル、属レベルで16S rRNAをターゲットとした合成DNAプローブを設計し、In situ hybridizationして蛍光顕微鏡で目的菌を判別し、画像解析から存在量を定量化した。FISH対象菌グループとしては、(1)嫌気性グラニュールに対しては、古細菌、水素資化性メタン生成細菌、酢酸資化性メタン生成細菌、水素生産性酢酸生成菌、硫酸還元菌等について、(2)好気性生物膜試料についてはEubacteria、硝化細菌(アンモニア酸化細菌、亜硝酸酸化細菌)を定量把握した。また、ウルトラ・ミクロトームを用いて嫌気性グラニュール及び好気性生物膜を深部方向に層別切片試料を得て、FISHを適用し、アグリゲート内の深度方向菌叢分布を計測した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Sekiguchi,Kamagata,Y.,Nakamura K,Ohashi,A.& HARADA H.: "Fluorescence in situ hybridization using 16S rRNA targeted oligonuculeotides reveals localization of methanogen and seiected uncultured bacteria in mesophilic and thermophilic sludge granules" Appl.Environ.Microbiol. vol.65. 1280-1288 (1999)
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[Publications] 荒木信夫、大橋晶良、原田秀樹: "FISH法を適用した生物膜硝化細菌の菌数計測と空間分布の観察" 水環境学会誌. vol.22. 635-639 (1999)
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[Publications] 関口勇地,大橋晶良,原田秀樹: "嫌気性グラニュール汚泥からのrDNA遺伝子のクローニングから推定された未知の細菌群の検出とその空間分布-rRNAからみた中温・高温グラニュールの微生物群集構造比較" 環境工学研究論文集. vol.35. 427-428 (1998)
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[Publications] 大橋晶良,原田秀樹,小山孝: "生物膜の剥離抵抗因子・付着と引張強度の新規試験機による評価" 環境工学研究論文集. vol.35. 329-338 (1998)