1997 Fiscal Year Annual Research Report
等輝度ガボール変調正弦格子を用いた2光法による視覚系の時空間統合特性に関する研究
Project/Area Number |
09710061
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川端 康弘 立命館大学, 文学部, 助教授 (30260392)
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Keywords | 等輝度 / ガボール / マックスウエル視 / 2光法 / 飽和度変調 / 測色 / フレームバッファ / 色収差 |
Research Abstract |
この研究では、等輝度事態で空間的時間的にガボール変調した正弦格子刺激を用いて、2光法による時空間統合の実験を行うことを計画した。本年度は主に実験環境の整備に主眼が置かれた。申請者が提案した環境で刺激を提示するには、特殊な拡張ボ-トを搭載したPCとCRTで提示される刺激の時空間強度分布を厳密に制御することと、順応刺激を呈示するための簡易型マックスウエル光学系を構成することが必要である。今年度は主に前者のシステムの導入と実験プログラム開発及びそれを用いた予備実験が行われた。実験で用いる刺激は、輝度および色度変調が時空間的にガボール関数で重みづけされた正弦格子を用いる。したがって刺激は時間的、空間的に複雑な輝度および色度布置を持つ。ここではディスプレイの走査周波数と刺激提示時間を考慮し、実験プログラム作成の際に、フレームバッファへの刺激の書き込みと消去をディスプレイの画面更新と適切に同期させ、ハードの進歩を効率良く利用できるような入出力部の基本ソフトを試作した。画像処理専用のCPUを使うことで、刺激の書き込みと消去がより迅速になった。またビデオサブシステムを使い、画像データの入出力を高速高精度で行う。オシロスコープで確認したところ、5ms単位での書き換えが可能である。次に現有のCRTを使い、4原色の飽和度変調ガボール正弦格子を提示し、現有の色彩輝度計を用い測色した。本実験では多数の色を正確に測定する必要があるため、コンピュータによる自動制御で行われた。また収差を取り除くため、口径の小さい人口瞳孔を用いた。最後に上で述べた装置群を用い、10種類の空間周波数に対するコントラスト感度を測定し、実験装置群の妥当性や精度の点検を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kawabata,Y.& Kojima,H.: "Visible persistence with chromatic and achromatic stimuli." AIC Color97. Vol.1. 318-321 (1997)
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[Publications] Yasuhiro Kawabata: "Spatial integration and chromatic adaptation." 立命館文学. 551号. 263-283 (1997)
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[Publications] 川端康弘: "高所における視環境と人間の視覚システム" 立命館教育科学研究. 11号. 85-96 (1997)