1997 Fiscal Year Annual Research Report
現代メディアの日常生活に占める位置とその構成についてのクロス文化研究
Project/Area Number |
09710145
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
石田 佐恵子 大阪市立大学, 文学部, 講師 (70212884)
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Keywords | メディア / 日常生活 / 文化研究 |
Research Abstract |
現代メディアの文化は、世界的な規模で共有化されつつある。その状況は急速に変化しているが、個別の文化の具体的なありようや展開、日常生活に及ぼす影響については十分に明らかにされてはいない。本研究は、メディアが日常生活に占める位置とそれがどのような形で各個人の生活に現れてくるのかという観点から、現代メディアの文化のさまざまな諸相について研究を試みるものである。 平成9年度は、世界規模で共有されつつあるひとつの文化、グローバル・カルチャーの表現形式の歴史について、受け手の意味構造と社会全体の変容との関連でとらえ、社会史的に考察した。さらに、それぞれの時代、社会のなかで、支配的な文化とは別の形をとる新しい文化の担い手たちが出現してきたポイントをとらえ、それぞれの文化が生み出してきた主体について考察を加えた。 本年度の研究手順は以下の通りである。 (1)分析方法に関する文献資料の収集 おもに「カルチュラル・スタディズ」、「メディア研究」における国内外の最新の文献資料を継続して集めた。 (2)分析方法・枠組みの検討 次に、それらの文献をもとに分析方法や枠組みの検討をおこなった。分析の焦点は、文化をどのように分析していくかという基礎的なものと、グローバル・カルチャー、ならびに属域的な文化、それらに現代メディアがどのようにかかわるのか、メディアと日常生活との関係をどのようにとらえていくかといった発展的なものの二つであった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 石田佐恵子: "アイドルからステキな〈仲間〉へ" 季刊子ども学. 16号. 58-65 (1997)
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[Publications] 石田佐恵子: "〈有名性〉と欲望の力学" 『情報社会の文化』東京大学出版会. 3巻(予定). (1998)
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[Publications] 石田佐恵子: "有名性という文化装置" 勁草書房(予定), (1998)