1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740050
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 真琴 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30186332)
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Keywords | 極小部分多様体 / 正則曲面 / 複素2次曲面 / 等径超曲面 / 等質実超曲面 / 円束 / 円 / 複素射影空間 |
Research Abstract |
まず4次元球面内の極小Cartan超曲面,すなわち三つの異なる定主曲率をもつ極小超曲面,の一般化となる球面内の3次元部分多様体M^3を次のように構成した.複素2次曲面内の正則曲線φ:Σ^2→Q^<n-1>に対して,Q^<n-1>上の自然な円束P=SO(n+1)/SO(n-1)の引き戻し束をπ:M^3=φ^*P→Σ^2とすると,p∈Σ^2に対して,その核π^<-1>(p)はφ(p)から決まるS^n(1)の大円と自然に同一視できる.この同一視を用いて,自然にM^3をS^n(1)の部分多様体と見なすとき,このM^3が極小であるための,必要十分条件は,対応する正則曲線Σ^2が全測地的であるか,または,1次等方的であることを明らかにした.これより,偶数次元の単位球面S^<2m>(1)内の充満極小球面に対して,そのdirectrix曲線は奇数次元の複素2次曲面内の全等方的正則曲線となるというBarbosaの結果を用いると,S^<2m>(1)内の充満な3次元極小部分多様体を構成することができることを示した. また,島根大学の前田定広氏との共同研究によって,定曲率空間内の等径超曲面を,その超曲面の各点の接空間の,ある正規直交基底に関する測地線の外から見た挙動によって特徴付けることができた.さらに,前田氏と名古屋工業大学の足立俊明氏との共同研究によって,複素射影空間内の等質超曲面の,同様な特徴付けを与えた.
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