1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09740128
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
行木 孝夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40271712)
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Keywords | セルオートマトン / エントロピー |
Research Abstract |
本年度は、一次元有限状態セルオートマトンのアトラクタと漸近挙動とを不変集合の安定性と関連付ける研究を行なった。概要を以下に述べる。 1.セルオートマトンをn回作用した後の配置空間X(n)の構造と、漸近挙動の評価 アトラクタにおけるダイナミクスが恒等写像と同値になる場合を考える。数値実験から提唱された問題は、アトラクタへの収束の速さの評価である。X(n)の大きさをワードエントロピー(より一般には位相圧力)で与えると、そのnに関する漸近挙動は不変集合の安定性によって評価できることがわかった。実例として、エントロピーの減少がe^<-n>,e^-√<n>,n^<-1>に比例するものを具体的に構成している。この結果はCellular Automata Workshop Gargnano(ITALY)-Sept25-Sept27,1997において発表した。 2.セルオートマトンをn回作用したポテンシャル関数に対するゼータ関数の決定 記号S={1,2,…,N}上のセルオートマトンのn回作用を与える局所写像に付随した構造行列M(n,a),a∈Sを次で定義する。ここで、n回局所写像をf:S^<np+1>→Sと書く。 第0座標にのみ依存するポテンシャル関数V(x)=V(x_0)をとる。この時、シフト(X(n),σ)のゼータ関数はdet(I-zΣ_<a∈s>e^<-V(a)>M(n,a))^<-1>と書けることがわかった。 (].SU.[)
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