1997 Fiscal Year Annual Research Report
CFRPの高速飛翔体衝突における二次元衝撃力測定システムの開発
Project/Area Number |
09750099
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒井 政大 東京工業大学, 工学部, 助手 (30260532)
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Keywords | CFRP / 複合材料 / 軟質材 / 衝撃 / 境界要素法 / 逆問題 / 実験解析 / 数値解析 |
Research Abstract |
本年度はCFRP積層板に作用する二次元衝撃力の測定に先立ち,軟質材により作製された弾丸を用いた衝撃荷重の実験的測定を実施した. 2種類のRTVゴムおよび粘土を用い,直径10mm,長さ20mmの円筒型弾丸を作製した.作製された軟質弾丸をエアガンを用いて軟鋼製のロードセルに衝突させることによって,その際の衝撃力を測定した. 衝撃荷重の測定に際しては,高周波のノイズを除去するために,数値Laplace変換を併用した伝達関数法を適用した.軟質弾丸の変わりに軟鋼弾丸棒を用いた実験によってロードセルに作用する衝撃力と,出力されるひずみの電圧値との関係を記述する伝達関数を同定し,軟質材が衝突する際の衝撃力の計測を行った.なお,伝達関数の決定にあたっては,Bendatらが示した複数試験データを用いた同定法を適用した.上記の手順により,軟質材に対して剛体と見なしうるロードセルに対して,軟質材が100m〜200m/sで衝突する際の衝撃荷重の計測が可能となることが明らかにされた. 同様に,CFRP積層板に対して軟質体が衝突する際の衝撃荷重を,CFRP積層板に張り付けたひずみゲージの出力から計測する方法についても検討を行った.帯板状のCFRP積層板の一端を固定することにより片持ちはりとし,衝撃点裏側のひずみゲージの出力より先の場合と同様の伝達関数法によって衝撃荷重の計測を行った.その結果として,伝達関数法を適用することによってCFRP積層板のように,衝撃点が変位する物体に対しても軟質材による衝撃荷重が良好な精度で測定できることが明らかとなった.
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