1997 Fiscal Year Annual Research Report
起伏および旋回同時操作時のトラッククレーンの振動制御に関する研究
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09750265
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
日野 順市 徳島大学, 工学部, 助教授 (10173189)
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Keywords | 振動制御 / トラッククレーン / 多重ファジィ制御 / LMI / H無限大制御 / 振れ止め / 位置決め / 起伏・旋回同時操作 |
Research Abstract |
トラッククレーンの作業の効率化、容易化および安全性の向上を目的としている。近年、各種機械の省力化・操作の簡便性が重視されており、建設機械も例外ではない。従来よりトラククレーンのクレーン操作時の動特性解析の研究が数多く行われている。しかしながら、旋回・起伏・巻き上げ等の個々の操作を扱うものが大部分であり、各操作を複合的に扱うことが、荷役作業の効率化からも必要になる。従って、つり荷の振れを制御するためには、旋回および起伏の複合的な操作を行う必要がある。特に、起伏操作ではブームの起伏角度により時々刻々とその動特性が変化して行くために、吊り荷の振れ止めを行う際にも制御器の設計が困難になる。これは、起伏運動におけるクレーンの動特性が、ブームの自重およびつり荷の影響により変化する非線形(姿勢依存)系になるために、制御が困難になるためであると思われる。そこで、従来より行ってきた多重ファジィ制御による振れ止めに加え、LMI(線形行列不等式)をもとにしたH_∞制御によりゲインスケジューリング制御法についても研究を行うものとする。本年度は、多重ファジィ制御を適用した方法をまとめた後、LMIを用いるH_∞制御をクレーンモデルに適用することを目的に研究を行った。多重ファジィ制御による手法は、起伏および旋回同時操作においても吊り荷の振れを抑え、位置決めについても精度良く行えることが数値シミュレーションに加え模型実験でも確認することができた。LMIによる制御法の適用については、まだ十分とはいえないが、起伏角度を固定した状態の制御については成功しており、次年度以降の課題として同時操作時の制御について行ってゆく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.HIno and T.Yoshimura: "An Optimum Design of Passive Dynamic Absorber for a Time Variable System" Proc.of Asia-Pacific Vibration Conference '97. Vol.2. 1228-1233 (1997)
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[Publications] T.Yoshimura, K.Nakaminami, K.Kurimoto and J.HIno: "An Active Suspension of Passenger Cars Using Linear and Fuzzy Logic Controls" Proc.of Asia-Pacific Vibration Conference '97. Vol.1. 748-753 (1997)
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[Publications] T.Yoshimura, K.Nakaminami, and J.Hino: "A Semi-Active Suspension with Dynamic ABsorbers of Ground Vehicles Using Fuzzy Reasoning" Int.J.Vehicle Design. Vol.18 No.1. 19-34 (1997)