1997 Fiscal Year Annual Research Report
パラレル機構を用いた高速・高精度三次元測定機の研究
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09750289
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平木 雅彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20282676)
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Keywords | パラレル機構 / 三次元測定機 |
Research Abstract |
本年度は、実験装置の設計、製作、測定実験を行った。 1.実験装置の設計 以前の試作機は直動型のアクチュエータを駆動することで,可動部の位置と姿勢を変化させることができた。しかし、測定機として用いるには、可動範囲、工作精度等が不十分であるため、実際に測定実験を行うことができるような機構の設計を行った。その際、主に以下のことを考慮して設計を行った。 -測定機として十分な測定範囲をとり得るようにリンク長などの機構パラメータの最適値を計算によって求めた。 -以前の試作機で採用していた大球と3つの小球から成るジョイントは、ガタがなく測定機に向いているが、剛性が十分ではない。そこで、測定機として十分な剛性を有するようにベアリングを用いてジョイント部の設計を行った。 2.実験装置の製作 -機構の製作、モータの制御回路、接触式プローブを用いた測定回路の製作を行った。 -装置の駆動、測定値の取得に必要なソフトウェアを作成した。 3.測定実験 以上のように設計、製作したパラレル機構を用いた三次元測定機の基本的な機構の特性を調べた。 -本来ベースと平行に働くべきである出力リンクは、現有の他の測定機の分解能では測定不能なくらい高精度に動くことが分かった。 -パラレル機構としての基本的な運動性能をハードウェアの面とソフトウェアの面から評価したが、高速に運動させるためには、ソフトウェアの改良が必要であることが分かった。 -測定用のプローブを用いてブロックゲージ等の寸法が既知の物体を実際に測定したが、ジョイント部のがたによる測定精度の低下が観測された。次年度はジョイント部の検討を行う予定である。
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