1997 Fiscal Year Annual Research Report
リカレントニューラルネットワークのカオスダイナミクスによる楽音合成の研究
Project/Area Number |
09750444
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
大矢 健一 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (20259865)
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Keywords | リカレントニューラルネットワーク / カオスダイナミクス / 神経結合子 / 楽音合成 |
Research Abstract |
本研究のプラットフォームとなるワークステーションであるSGI社のO2を購入し、その上に、リカレントニューラルネットワークによる音源モデルをソフトウェアにより構築した。 以下、詳細について述べる。 ニューロン単一のモデルとしては、連続時間・連続値を取るモデルを採用している。これにより、各ニューロンのダイナミクスは微分方程式で記述される。 このニューロンの組み合わせにより、リカレントニューラルネットワークを構築する。リカレント型であるため、それぞれのニューロンは自分自身にフィードバック結合を持つ。また、例えば2つのニューロンの結合の場合には、ニューロンAからニューロンBへの結合の値を、ニューロンBからニューロンAへの結合の値の符号を反転させた反対称のものとした。これにより、それぞれのニューロンが相補的に発火しやすくなる。 N個のニューロンによるリカレントニューラルネットワークはN個の微分方程式で記述されることになるため、各ニューロンの時定数、各ニューロン間の結合値、など、さまざまなパラメータがシステムを特徴づけることになる。その関係が即座にわかるように、各パラメータのセットによる応答をリアルタイムに「音」として出力するシステムを開発した。C言語で開発し、GUIとしてはX Window SystemにおけるX Toolkitを用いた。システムの内部は、連立微分方程式を解くための数値計算となっている。 このシステムを用いることにより、どのようなアーキテクチャを持つリカレントニューラルネットワークが希望している音源に近いのか、を現在探っているところである。
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Research Products
(1 results)