1997 Fiscal Year Annual Research Report
真空蒸着による法による二元系貴金属ナノ粒子の作製とその物性
Project/Area Number |
09750746
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
張 暁剛 信州大学, 繊維学部, 助手 (20283244)
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Keywords | ナノ粒子 / 貴金属 / 真空蒸着 / 電極触媒 / メタノール酸化 |
Research Abstract |
本年度の得られた知見パラジウム-金二元系において、PdとAu(50:50)をグラッシーカーボン(GC)上に交互に真空蒸着して担持させ超微粒子電極とした。蒸着直後の電極に電解液中で電気化学的安定化を施した際、過塩素酸溶液中では安定であるに対して塩酸中ではPdが徐々に溶け出している挙動が示された。XPS測定に関しては、PdとAuを交互に蒸着する時、蒸着順番が変わった場合、金属の結合エネルギーが違った値を示している。 パラジウム単独系では、まだ検討していないメタノール酸化について調べた。アルカリ溶液中でPd粒子は凝集していることを観察した。酸性溶液では見られなかったメタノール酸化は顕著に観測できた。 メタノール酸化ではCO被毒を抑えるのに有効と重要視されているRu複合系については、当研究の計画段階ではメインとなっていた。しかし、融点・沸点(2310℃・3900℃)の高いことや、ワイヤー状Ruが生産できないことや、そして合金種類の少ないこと(現段階ではPd90:Ru10しか入手できていない)などから、単独でRuを抵抗過熱法によって真空蒸着が困難であることが判明した。検討範囲の重点をほかの系に移すと共に、蒸着源を単一金属のみにするほか、ワイヤー状の合金(融点・沸点が低い)を併用することにした。蒸着はできたものの、測定には至っていない。来年度の課題とする。
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