1997 Fiscal Year Annual Research Report
漁獲物の体長組成データにもとづく資源量推定法の推定精度評価と適用
Project/Area Number |
09760170
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松石 隆 北海道大学, 水産学部, 助手 (60250502)
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Keywords | 資源量推定 / コホート解析 / モンテカルロシミュレーション / スケトウダラ / マダラ |
Research Abstract |
本研究は推定精度の評価、資源量推定法(LPA)の漁業への適用、プログラム・パッケージの開発の3つに項目によって構成される。そのうち、今年度は推定精度の評価、資源量推定法(LPA)の漁業への適用を重点的に行った。また、国際シンポジウムにおいて手法を発表し、研究交流を行った。 1.推定制度の評価:モンテカルロシミュレーション手法を用い、資源パラメータやそれら変動を設定して漁業シミュレートし、模擬データ作成の際に設定された資源パラメータが正確に推定されているかどうかを検討した。後述の噴火湾のスケトウダラ漁業の資料を用いて、年齢、体長、体重によるコホート解析をそれぞれ行い、この推定結果の違いを検討した。その結果、体長によるコホート解析は従来の年齢によるコホート解析と遜色のない結果が得られることが示された。 2.資源量推定法(LPA)の漁業への適用:本法を噴火湾のスケトウダラ漁業、陸奥湾のマダラ漁業等の実際の漁業へ適用し、その資源量を推定するとともに、本法の具体例への適用可能性を検討した。すでに、両漁業のデータをコンピュータ入力し、次年度に資源量推定をおこなう予定である。 3.研究交流:本研究の概要について、平成9年10月にアンカレッジで開催されるシンポジウムFishery stock assessment models for the 21st century-Combining multiple information sources-にて発表してレビューを受けた。特に、先行研究を行っている研究者から有益なコメントを得た。
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