1998 Fiscal Year Annual Research Report
ブタ胚の体外発生およびCD44の発現に及ぼすグリコサミノグリカンの影響
Project/Area Number |
09760255
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
加野 浩一郎 神戸大学, 農学部, 助手 (80271039)
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Keywords | 体外成熟卵子 / 体外受精 / 体外培養 / グリコサミノグリカン / CD44 |
Research Abstract |
1) 体外成熟-体外受精(IVM-IVF)ブタ胚の発生およびCD44タンパクの発現に及ぼす種々のグリコサミノグリカン(GAGs)の影響 ヒアルロン酸,コンドロイチン硫酸A,デルマタン硫酸あるいはへパリンをそれぞれ0.5mg/m添加した発生培地中でIVM-IVFブタ卵子を体外培養し,2細胞期,4細胞期,桑実期および胚盤胞期へと発生した胚のCD44タンパク発現をウエスタンブロット法で調べた。その結果,いずれのGAGs添加区においてもCD44タンパクの発現は,4細胞期および桑実期胚で高い傾向を示した。また,ヒアルロン酸およびコンドロイチン硫酸A添加区における桑実期胚のCD44タンパク発現は他のGAGs添加区および無添加区に比べて高かった。ヒアルロシ酸およびコンドロイチン硫酸AがIVM-IVFブタ卵子の胚盤胞への発生を促進することを昨年度の本研究において明らかにしたが,それらの促進作用はCD44の発現と関連すると考えられた。 2) IVM-IVFブタ胚の発生に伴うC[)44タンパク局在性の変化 ブタ胚の発生とCD44タンパク発現の関連性について明らかにすることを目的とした。1)でCD44タンパク発現が高かったヒアルロン酸添加区で得られた2細胞期,4細胞期および桑実期へと発生した胚を定法によって切片を作成した。現在,金コロイド法を用いて各発生段階にあるIVM-IVFブタ胚におけるCD44タンパクの局在性の変化について検討中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Koichiro Kano: "Effects of glycosaminoglycans on the development of in vitro matured and fertilized porcine oocytes to the blastocyst stage in vitro." Biology of Reproduction. 58・5. 1226-1232 (1998)
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[Publications] Koichiro Kano: "Reproductive Biology Update “Novel Tool for Assessment of Environmental Toxicity"" H.Miyamoto & M.Hanabe,Nakanishi Pub.Co.Kyoto Japan., 498 (1998)