1997 Fiscal Year Annual Research Report
フローサイトメトリーによる病原大腸菌O157の迅速検出法の開発
Project/Area Number |
09760293
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
楠 博文 大阪府立大学, 農学部, 助手 (00275281)
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Keywords | 大腸菌O157 / フローサイトメトリー / 表剤抗原 |
Research Abstract |
1.目的とする病原大腸菌に対する特異抗体の作成 病原大腸菌のなかで平成8年に大阪府堺市で発生した大腸菌O157による集団食中毒患者の便から分離された大腸菌O157:H7を抗原として種々の条件でウサギ4羽を免疫し、血清を得た。その特異抗体値を凝集反応により測定し、その特異性が最も高い血清から、抗病原性大腸菌O157:H7IgGの精製を行った。 2.1.で作成した特異抗体への蛍光物質の標識 特異抗体を標識する蛍光物質としては、種々の検討を行った結果、FITCが最も適当であった。FITCと特異抗体との結合は、両者を混合、反応させた後、ゲルろ過により、未結合のFITCを除去し、透析により、至適緩衝液に置き換えて、試験に供することが、最も適切であることが判った。 3.2.で作成した標識特異抗体と試料(抗原)の反応 抗原である、病原大腸菌O157:H7と標識特異抗体が最もよく結合する条件を検討した。まず、種々の温度と時間で検討を行った結果、37℃で10分間の反応で、最も短時間かつ充分な反応が得られることが、判明した。次に、抗原および抗体の濃度についても種々の条件で検討を行った結果、抗原は、10^8/ml、抗体は、血清の2、000倍希釈で最もよく反応することが、確認された。
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