1997 Fiscal Year Annual Research Report
腎特異性グルタミン酸トランスポーターの遺伝子クローニングと機能特性
Project/Area Number |
09770066
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
細山田 真 杏林大学, 医学部, 助手 (00291659)
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Keywords | トランスポーター / 中性アミノ酸 / cDNAクローニング / ASCT2 / ラット |
Research Abstract |
同一の遺伝子ファミリーに属する、高親和性ナトリウム依存性グルタミン酸トランスポーターEAAC1、GLT-1、GLAST、およびナトリウム依存性中性アミノ酸トランスポーターASCT1においてアミノ酸配列が保存された部分を用いてdegenerated primerを合成し、ラット腎皮質表層部から精製したpoly(A)^+RNAを用いてPCRを行い新規配列を得て、これをプローベとしてラット腎皮質表層cDNAライブラリーを検索してcDNAクローンを得た。このクローンは2564塩基のDNA配列を持ち、アミノ酸予想配列は557アミノ酸であり、高親和性ナトリウム依存性グルタミン酸トランスポーターと39〜43%、中性アミノ酸トランスポーターASCT1と56%、マウスASCT2とは84%のアミノ酸配列の一致を認めた。 ツメガエル卵母細胞発現系で[^<14>C]L-GLuの取り込みを認めず、Na依存性の[^<14>C]L-Alaの取り込みを認めた(Km=93μM)。膜電位固定法でL-Ala輸送は電流は起電性ではなかった。[^<14>C]L-Alaの取り込みはシステムAのモデル基質であるαMAIBで抑制されず、システムBの基質の一つであるL-Trpでも抑制されず、システムASCの基質であるL-Ser、L-Cys、L-Thrにより抑制されたので、このクローンはナトリウム依存性中性アミノ酸輸送機構システムASCに所属するASCT2のラットホモログと考えられた。
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