1998 Fiscal Year Annual Research Report
マウスにおける膠原病関連自己抗体の誘導とその免疫グロブリン遺伝子の解析
Project/Area Number |
09770327
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小笠原 孝 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50204053)
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Keywords | 自己抗体 / 抗Sm抗体 / モノクローナル抗体 / 免役グロブリン遺伝子 / プリステン / 膠原病 / モデルマウス / RNA |
Research Abstract |
8匹のBALB/Cマウス(6〜11週齢)を採血処理能力から1グループとして都合4グループを調達し、一方8週齢のMRL/lprマウス15匹の腹腔内にブリステン0.5ccを注射し2-4週間隔で静脈採血を行い経時的な血清を集積.同時に各マウス8匹並びに6匹につきPBS注射群、無処理群(以上コントロール群)を設けた。採取したマウス血清を蛍光抗体法(FANA)、免疫沈降法(IP)にて分析。特異的な自己抗体産生B細胞を有する個体を確認すべくIPにおいてはIgG型自己抗体を検出したところBALB/Cマウスではコントロール群のいずれにも最終的に特異自己抗体は誘導されずブリステンが後述する特異自己抗体のの誘導に不可欠であることは明らかだった.MRL/lprマウスでは注射例及びコントロール群でも抗Sm抗体など出現率に有意差はなくも全身リンパ節腫脹はややブリステン注射例で早い(但し最初に自己抗体産生を検出したのはPBS注射例).BALB/C注射個体は9ヶ月目までに約5割に何らかの自己抗体陽性率を呈し、抗Su、抗U1RNP、抗U1RNA、抗(複数、未知の)cRNA、抗7-2RNAなど膵原病関連性を示唆する抗体が検出されたが、自己抗体産生の強い個体ほど若齢で死亡。自己抗体産生マウスの脾臓よりリンパ球を採取しハイブリドーマ作成処理まで3例が到達。限界希釈法を用い培養上滑中の自己抗体をスクリーニングするも採取リンパ球が多量でありまずγグロブリン産生株をFANAで選択凍結保存した.次いで一部ELISAにて選別するも抗体陽性例ほど複数種の抗体を産出しており厳密にクローン選別することが難しかった。抗UIRNP、抗Sm抗体株を選定し十分量増殖後mRNAを抽出・分離し、市販のマウス用Ig-prim群を用いPCRを試行するもcDNAの十分な増殖はできずクローン精製の不十分さが一因と考えら、同株の再検と保存した他の免疫グロブリン産生株の選別を試みている。
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