1997 Fiscal Year Annual Research Report
ドパミントランスポーター遺伝子のノックアウトマウスを用いたカテコラミン代謝の検討
Project/Area Number |
09770447
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
坂井 研一 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (00263583)
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Keywords | ドパミン / ドパミントランスポーター / vesicle monoamine transporter / カテコラミン |
Research Abstract |
我々は,ラット線条体でのカテコラミン代謝について検討を加えてきた. 興奮性アミノ酸のAMPAレセプターを介するドパミン放出の調節については,研究代表者が,Neurochemistry International Vol.30,329-336,1997に発表した.米国NIHのNational Institute on Drug Abuse,Molecular Neurobiology Branchでは曽良らによりドパミントランスポーター遺伝子のノックアウトマウスが作成され,また同所の高橋らによりvesicle monoamine transporter遺伝子のノックアウトマウスも作成された。さらに同所ではその後曽良らはオピオイドレセプターのμレセプターのノックアウトマウスも作成している.研究代表者は,これらの遺伝子のノックアウトマウスを用いて脳内透析により研究をおこなっている. 本研究ではドパミン放出におけるドパミントランスポーターの役割を調べることを目的とした.この目的でドパミントランスポーター,vesicle monoamine transporter遺伝子,オピオイドレセプターのμレセプターを欠損したマウスの線条体に脳内透析用プローブを挿入固定し,人工髄液で潅流した.このマウスに腹腔内投与により各種ドパミン作動薬,カテコラミントランスポーターを阻害薬等を負荷し薬理学的,行動薬理学的に検討した. 脳でのドパミントランスポーターを含むカテコラミン系,NO,興奮性アミノ酸系の相互関係の基礎的研究については平成9年7月に第24回岡山大学脳研究セミナーで講演をおこない,またヒトでのカテコラミン系の障害についてもProgress in Medicine17,522,1997で報告している.また平成9年11月に日本自律神経学会(横浜)でも発表をした.
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Research Products
(1 results)