1997 Fiscal Year Annual Research Report
VEC顕微鏡によるMonocyte及びMicrogliaの動的観察
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09770452
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
横山 雅子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30237119)
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Keywords | ミクログリア / 単球 / VEC顕微鏡 |
Research Abstract |
VEC-DIC顕微鏡(video enhanced contrast-differential interference contrast microscopy)を用いて、培養ミクログリアと単球の形態学的変化を動的に観察中である。浮遊状態、MCP-1添加による活性化、グラス床面接触刺激に伴う変化、培養血管内皮細胞との相互作用を観察している。これまでの結果の概略は以下の通りである。 1)培養ミクログリアの単球活性過程の観察 浮遊ミクログリアは単核で通常円形(直径5-9μm)を示し、多数のtilopodia、またはlamellipodiaに被われており、旋回、移動していた。浮遊単球は直径6-12μmでほぼ球形を呈し、ミクログリアよりやや大きい、多くの場合filopodiaに覆われ、絶えずそれを動かしながら、DMEM灌流液中の異物に対して貧食作用を示した。 2)グラス床面接触刺激に伴う変化 観察中にそのtilopodia/lamellipodiaの一部、あるいは細胞体がカバーグラス表面に接触すると、直ちに細胞全体が布状に薄く大きく拡がり、つづいて核も拡大扁平化して、細胞全体が、目玉焼き様の円盤状になり、周辺部に透明薄膜のlamellipodiaを拡げた。さらに、大きく拡げた細胞膜辺緑lamelipodiaを内側に巻き込むような、細かな波状巻き込み運動を開始した.同一条件下におけるほとんど全てのミクログリアと単球に同様の変化が観察された。 3)培養ミクログリアと単球の培養血管内皮細胞との相互作用 培養ミクログリアと単球のHAEC、HUVEC細胞膜上での変形を検討した。ほとんど全ての細胞において、カバーグラス面と同様に内皮細胞面接触直後にアメーバー様変形をした。内皮細胞上では、グラス面よりlamellipodiaを広く伸展させ、活発なアメーバー様運動を行っていた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 富田 稔: "脳血管障害と血管内皮細胞" 慶應医学. 75巻1号. 35-43 (1998)
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[Publications] Hidetaka Takeda: "Hydrogen peroxide enhances phegocytic activity of ameboid micogi" Neuroscience Letters. 240. 5-8 (1998)
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[Publications] 富田 稔: "過酸化水素とミクログリアの分化" Microcirculation annual 1998. (印刷中).