1997 Fiscal Year Annual Research Report
Mouse thrombospondin 2遺伝子の血管壁細胞における機能-Mouse thrombospondin 1との関係
Project/Area Number |
09770487
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
新宮 哲司 広島大学, 医学部, 助手 (20263684)
|
Keywords | thrombospondin 1 / thrombospondin 2 / 動脈硬化 / 遺伝子導入 / 血管傷害 |
Research Abstract |
マウスTSP1と同様に3'側非翻訳領域を削除したマウスTSP2cDNAをpcDNA3、pZeoSV2(+)およびLXSNの3種のベクターに組み込むことに成功した。プラスミドベクターを用いて、血管平滑筋細胞(A10)、血管内皮細胞(CRL)および線維芽細胞(NIH3T3)にTSP1、TSP2をそれぞれ単独で遺伝子導入し、6種の形質転換細胞から各5クローン合計30クローンを得た。クローン化した細胞についてcharacterizationを行うため、30クローンの細胞からRNAと蛋白を抽出し、Northern blottingとWestern blottingを行った。各形質転換細胞のどのクローンも無血清培地下および血清培地下いずれの条件下においても、TSP1あるいはTSP2は非導入細胞に比し、mRNAおよび蛋白ともに発現が増加していた。各形質転換細胞から、TSP1あるいはTSP2を最も強く発現しているクローン各2クローンずつ合計10クローンを培養し、過剰発現細胞として実験に供した。 WST-1キットを用いた増殖実験において、10%FCS下の培養条件下ではTSP1を導入したCRLは非導入コントロール細胞に比し増殖能が低下していたが、A10およびNIH3T3では増殖能は増強していた。また、無血清培地下で48時間培養後20%FCSで増殖刺激を加えると、TSP1を導入したA10およびNIH3T3では非刺激時に比し増殖能が増強したが、CRLにおいては有意な変化は認められなかった。Stable cellsを用いたこれらの結果は、LXSNを用いたtransient transfectionの実験系でも同様の結果であった。一方、TSP2を導入したA10およびNIH3T3では増殖能は、20%FCSの増殖刺激下で非導入細胞に比し増殖能が抑制されていた。 次年度、TSP2の更なる機能検索と、TSP1およびTSP2の同時導入による細胞機能の検討を行う予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Tanaka,K: "Pentaerythritol Tetranicotinate(niceritol)decrease plasma lipoprotein(a)levels." Metabolism. 46. 355-358 (1997)
-
[Publications] Yasunobu,Y: "Reduction of plasma cholesterol leves and induction of hepatic LDL receptor by cerivastatin sodium(CAS 143201-11-0,BAY w 6228),a new inhibitor of 3-hydroxy-3-methylglutaryl coenzyme A reductase,in dog" Cardiovasc.Drugs Ther. 11. 567-574 (1997)
-
[Publications] Nomura,K: "Hypolipidemic effect of Saiko-Ka-Ryukotsu-Borei-To(TJ-12)in patients with type II or type IV hyperlipidemia." Curr.Ther.Res.58. 446-453 (1997)
-
[Publications] 新宮哲司: "Molecular Medicine Vol.34 ノックアウトマウス・データブック" 中山書店, 2 (1997)