1997 Fiscal Year Annual Research Report
新生児・未熟児リンパ球の抗ウイルス性蛋白MxA発現能に関する研究
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09770535
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
今村 博明 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (90242495)
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Keywords | MxA蛋白 / 新生児 |
Research Abstract |
未熟児・新生児リンパ球における抗ウイルス蛋白MxA発現能の解析 未熟児・新生児の臍帯血およびコントロールとして成人より得たヘパリン加静脈血にリコンビナントインターフェロン-αを添加し24時間培養し,インターフェロンに誘導されるリンパ球のMxA発現を比較検討した。 対象は,母体の感染が否定され,出生後に感染徴候の認められなかった未熟児・新生児28例(在胎27週から40週,出生体重1034gから3644g)。 方法は,臍帯血を出生時に採取し,数時間以内にリコンビナントインターフェロン-αを添加・培養し,リンパ球を分離。分離リンパ球を1%パラホルムアルデヒドで固定し,0.1%Triton-X100で細胞透過性を高め,単クローン抗MxA抗体〔協和メディックス)と反応後,FITC標識抗マウスIgG抗体で染色。フローサイトメトリーにて測定した。 結果 1.対象となった28例のインターフェロン添加前のリンパ球からは,全例MxA発現は認められなかった。 2.インターフェロン刺激に対する未熟児・新生児のMxA発現能は在胎週数に関係なく成人と同程度の発現能を示した。 考察 研究開始前,未熟児・新生児のMxA発現能は未熟であろうと予想していたが,実際は27週の未熟児においても成人と同様の発現能を示した。今後症例を重ね,より未熟な例について検討する必要があると考えられた。 また,胎内感染が疑われた症例での比較検討も今後必要であると考えられた。
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