1998 Fiscal Year Annual Research Report
血管作働性物質の胎生期血管血行動態への関与(モデルシミュレーション解析)
Project/Area Number |
09770875
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
吉儀 雅章 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50246518)
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Keywords | 形態発生 / 幼若血管 / 血行動態 / Windkesselモデル / 鶏胚 |
Research Abstract |
Hamburger-Hamilton Stage24(約4日鶏胚)に対して血管作働性物質であるSodiumNitroprussid(SNP)を投与(0.001μg,0.01μg,0.1μg)すると,幼若血管系には約30秒後から血流の低下が観察された。60秒,90秒と経過すると変化はさらに著明となり,120秒後には心拍数の低下が観察された。この変化中の血流量,血圧の波形を本研究の目的であるWindkessel modelにあてはめシミュレーション解析を行うと,特性インピーダンスには変化がなく,遠位レジスタンスが著明に上昇した。インダクタンスには変化がみられなかった。これは内因性Nitric Oxide(NO)を介して血管拡張作用を持つとされるSNPが形態発生期の幼若血管に対しては血管収縮の方向に作用しすることを意味する。機序としては動脈系におけるNitric Oxide Pathwayそのものの未熟性,あるいは静脈系のNOpathwayの発現が動脈系に先行し,静脈系の拡張に基づく動脈系血液量の減少による血管虚脱などが考えられる。脈派の伝播速度はSNPの投与によっても有意な変化は認められなかった。またWindkessel modelが,発育段階に応じて異なるモデルを必要とするか否かの検討も.本研究で行ったがstage 18(約3日胚)からstage27(約5日胚)まで同一のモデルが適応可能であることが,モデルによりシミュレートされる血圧,血流波形と観察された波形との一致性により証明された。
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