1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771072
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
丸岩 光 久留米大学, 医学部, 助手 (30219547)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 孝行 久留米大学, 医学部, 助手 (90207556)
|
Keywords | Invasion / MMP / Pituitary adenoma |
Research Abstract |
32例の下垂体腺腫に対して海綿静脈洞への浸潤メカニズムにかんして組織学的に検討した。32症例中15症例はMRIの画像上海綿静脈洞に腫瘍浸潤がみとめられ、これらの症例を対象とした。 これらの腫瘍から3種類の抗体を使用しマトリックスメタロプロティナーゼ(MMPS)が分泌されているどうかを免疫染色にて検討した。また、腫瘍増殖能と腫瘍浸潤能に関しても検討した。 結果は下垂体腺腫32例の全体でのMMPsの発現率はMMP-1は72%、MMP-3は81%、MMP-9は40%であり、MMP-1,3の発現が多く認められた。増殖能との比較ではMIB-1が3%以上野症例ではMMP-1は68%、MMP-3は78%、MMP-9は45%と増殖能の高い腫瘍細胞ではMMP-1,3の発現が多く認められた。MIB.1が3%以下では各MMPsの発現に有意差は認められなかった。 浸潤性腺腫と非浸潤性腺腫の比較では浸潤性腺腫ではMMP-1は55%,MMP-3は59%,MM-9は76%に発現を認め、非浸潤性腺腫ではMMP-1は56%,MMP-3は55%,MM一9は26%に発現を認めた。以上の結果からMMP-9は腫瘍の海綿静脈洞への浸潤に関与している可能性が示唆された。 現在MMP-9の分解基質であるタイプ4型コラーゲンの存在の有無を硬膜切片を使用し免疫染色中である。
|