1997 Fiscal Year Annual Research Report
星状神経節ブロックの作用機序解明に有効な実験動物の探索
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09771167
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
小田 万友子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20284656)
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Keywords | 星状神経節 / 交感神経 / 比較神経解剖 / 哺乳動物 / 神経伝達物質 / 神経ペプチド / 一酸化窒素 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
マウス(BALB/C)、ラット(SD)、ハムスター(Syrian hamster)、モルモット(Hartley)、ウサギ(日本白色)、ネコ、イヌの星状神経節について検索した。肉眼解剖学的にはマウス、ラット、ハムスターの星状神経節はヒトあるいはネコ、イヌのそれとかなり異なっており、星状神経節は中頸神経節と融合していた。齧歯類でも、モルモットおよびウサギでは、星状神経節の形態はネコおよびイヌのそれと非常に似ており、中頸神経節と星状神経節は明瞭に区別することが可能であった。神経ペプチドおよび神経伝達物質の内、ニューロペプチドY、チロシン水酸化酵素、サブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、ソマトスタチン、ロイシンおよびメチオニンエンケファリンについての免疫組織化学では著明な種差は認められなかった。NADPH-diaphoraseおよび一酸化窒素合成酵素(神経型)については、マウス、ラット、ハムスターの星状神経節に陽性細胞が認められなかったが、モルモットではごく少数の、ウサギでは散在性に少数の陽性細胞が星状神経節に観察された。ネコおよびイヌの星状神経節には多くの交感神経節後細胞が陽性を示したが、ネコでは限局性を示し、陽性細胞の認められない領域があった。イヌの星状神経節では、島状に陰性細胞の集団が観察されたが、陽性細胞は神経節全体に分布していた。
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