1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09771321
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
林 達哉 旭川医科大学, 医学部, 助手 (30250567)
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Keywords | 内喉頭筋 / 疑核 / 運動ニューロン / 生後発達 / 細胞内電位記録 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ラットより摘出した脳幹からスライス標本を作製後、疑核ニューロンに細胞内電極を刺入し、in vitroにおける疑核ニューロンの膜特性及び興奮性の発達過程における変化を明らかにすることにある。 これを可能にするため、生後0、1、4、7、10日齢の仔ラットから脳幹を摘出し、その連続切片を作製後、neutral redによる染色を行い、各日齢における疑核の位置および広がりを検討した。この検討の結果、細胞内電極を刺入する際のスライス標本は軸位断にて作製するのが最適と考えられた。ただし、生後0および1日齢の標本では疑核の大きさが非常に小さく、現在電極の刺入法に関しては検討中である。 次に、in vitro記録に必要な人工脊髄液の組成についても検討した。成ラット脳に細胞内電極を刺入し、細胞内電気活動が実際に記録できるか検討した。その結果、人工脊髄液の組成としては、次のものが最適と結論された。 組成:NaCl 124.0,KCl 3.0,CaCl2 2.4,NaHCO3 26.0,MgSO4 1.3,KH2PO4 1.2,glucose 10.0 mM。 今後、成ラット疑核ニューロンの細胞内電極による記録を確立した後、より若い日齢のラットを用いた実験を施行する。また、疑核内に存在するニューロン間で細胞内電気活動に差を見いだすことができれば、その差とニューロンの形態的な差との間に相関があるか否かに関しても検討する予定である。
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